全否定してやる

 すげえよ声欄。朝日新聞すげえよ。絶対これわざとだ。馬鹿を晒し上げするために採用したんだ。そうに決まっている。10月1日朝刊の、幼児への注意 言い方考えて という投書だ。書いたのは埼玉県蓮田市の主婦35歳。  さてここから先は、「ああ、あの投書読みました、まったくその通りだと思いますっ」という人は見ない方がよろしいかと思います。...

クッキーモンスターの虐待に反対します

 ならのさんとこの《虫のいい日々:マペ権侵害じゃないんですか》で知ったんですが、世にも恐ろしいニュースがッ! 「セサミ」も健康志向に=モンスターがクッキー卒業−米(Yahoo News:時事通信 05/04/09)  それってどうよ。クッキー食べないクッキーモンスターってありですかね。血を吸わない吸血鬼みたいなものか。カウント伯爵もHIV感染を避けるために血を吸わなくなりましたなんてことになるのではないか。まああの人は処女の生き血より数を数えることの方が好きそうだが。だがしかし、クッキーモンスターはクッキーが好きなのに。死ぬほど好きなのに。 クッキーモンスター、偏食改める(TBS:News Eye)  では、クッキーモンスターが、偏食をやめてヘルシーにと、 野菜や果物も食べ始めました。 とあるわけですが、ヘルシーって……。それは“人間にとって”ヘルシーなだけであって、モンスターは人間じゃないんですけど。子供たちの肥満傾向を懸念した 制作者側が、「甘いものは程々に」との メッセージを込めたものです。 ええええええ!? 人間の子供の肥満のために、クッキーモンスターからクッキーを取り上げるんですかあ? いろんな人がいるってことを教えるのが『セサミ・ストリート』じゃなかったのかよう。黒い人白い人黄色い人大きい人小さい人しゃべれない人いろんな人がいるけど、まあ世界ってそんなもんだよね、という番組じゃなかったんかい。そしてその中にはクッキーで生命維持してる人もいる、と。いやそうじゃないのかもしれんがな。でっかいダチョウのおばけみたいなのとかマンモスのできそこないとかゴミ箱に住んでるやつとかカエル男とかブタ女とか(ひどいこと言うなよ俺)、いろいろいていいのだという世界観がいいと思うんだけどなあ。  たしかに子供はテレビでみたキャラクターの行動を模倣したがるかもしれないけれど、それを是正してやるのは親の役目だと思う。クッキーモンスターがクッキーをばりばり食ってるから自分もクッキーばりばり食いたいという子供がいたら、「彼はそういう生物だからいいのだが、おまえは人間なのだからクッキーだけ食べて生きていくわけにはいかんのだよ」と言うのが親のつとめではないのか。  なんとも釈然としないニュースなのでありました。...

しつこく南セントレア

 今週の「週刊文春」で、高島俊男氏が南セントレア騒動を取り上げていたのでメモ(連載エッセイ「お言葉ですが…」第480回〈南セントレアの興亡〉)。  最近、週刊文春の連載もあまり読みたいものがなくなってきたのだが、欠かさず読むのはこの高島先生のと小林信彦のぐらいかなあ。  そんなことはさておき。  さすが高島先生、南セントレア問題のポイントをするどく突いておられる。 何でも外来語のほうが上等でカッコいい、と思うのが千数百年むかしからの日本人持前のビョーキだからこれはどうにもいたしかたがない。(略)  いったい「南○○」というのは、○○の範囲内にあってその南部に位置することを言う。南関東、南九州、南太平洋、南フランス…、みなそうである。東、西、北も無論おなじ。新しい市がセントレア内の南寄りにあるのなら南セントレアでもよかろうが、そうではない。  もし日本語の用法として「南セントレア」のような言いかたがゆるされるなら、対馬は「南韓国」と言ってよいことになる。  この種の市名はすでに「南アルプス市」があり、もう一つ「中央アルプス市」ができそうになったが、これも南セントレアと同様の経過で合併そのものが流れたそうだ。  いったい、日本の産地を「アルプス」と呼ぶのが、上に言った「外来語ありがたや教」で軽薄なのである。 わははは、いいなあ《外来語ありがたや教》。まさしくそのとおり。  そして高島氏は、本来もともとそこにあった「地名」を流用して「市名」としたのが当然だったが、合併によってできた市には地名がつけられないケースが多いと指摘する。それまでは市名=地名だったのに、市名≠地名となり、さらに市名>地名(南アルプス市とか瀬戸内市とか、行政単位である市そのものよりも、その名前となっているもののほうが大きい)というものがどんどんできて、わけわからんことになってる、と。  平仮名表記の市名についてもコメントがある。平仮名で表記される市名は、  文書などに独立して書くには、見た目にやさしいし、よみちがえもなくてよいと思うが、文章のなかでまぎれやすいのが難点である。 と。たしかにその通りなんだよね。《はいつくばってつくばに行った》とか《さいたまでさくらがさいたからさくらでお花見ができるのももうすぐ》とか(我ながらひどい用例だな)、読みづらいったらありゃしない。漢字やカタカナならば日本語の文章の中でひとかたまりと認識しやすいのでわかりやすいわけです。  そういうことから言えば、カタカナ市名はわるくないはずである。セントレアみたいな、とても日本とは思えぬのはダメだけれど。(略)  カタカナ地名はわるくないと思うのだが、安っぽさの克服が課題かもしれない。 個人的には、たとえ日本語であったとしても、やっぱりカタカナの市名はあまり好きじゃありませんがね。  どうしても市町村合併して新しい名前をつけなければならないのなら、最低限日本語で、できるだけその土地にあった名前(古くからある地名であればベター)をつけることにしてほしいものです。メインとなる地名を市名とすると、ちいさな村の人たちが《吸収されたような印象でイヤだ》という気持ちもわからないではないが、実際に(建前上はどうあれ)吸収合併に近いんだからしょうがないよなあ。...

その感覚がはてなです。

05/2/22付けの朝日新聞29面、「きょうの番組」欄にある「はてなTV」という質問コーナーが脱力ものであった。 Q どんな女の子?  パスコのCMで小林聡美さんと共演している、とってもかわいい女の子が気になっています。どんなお子さんなのか教えてください。大阪府 ●● ●● 主婦・30歳えー、かわいいですか、あれ。ほんとに? 私としては、近来まれにみる不快なコマーシャルのひとつだけどなあ。あの甲高い声、甘ったれていてかつ図々しい口調、子供のイヤなところがぞんぶんに発揮されてはいないか。子供が嫌いだ苦手だという人は、要するにあのCMのような子供が嫌いだったり苦手だったりするのだと思うがどうか。 すくなくとも俺は、あのCMが流れたらすぐチャンネルを変えるか別のことをして意識から遠ざけるようにしている。うげえ。 だからね、あの子役について教えてくれなんて質問は、ぜったいやらせだと思いましたよ。、子役の親が、親戚の名前でも騙って《かわいい女の子》だとアピールしたいんだろうなと。そんなことするくらいだから、きっと評判が悪いんだろうなあとも。 ええ、ええ、心が狭いですとも。 ざっと検索してみた。アレが「かわいい」「女の子がほしくなる」(そんなことでかい!)みたいな意見もあるようでびっくり。俺にはわからない世界だ。というか俺のほうが異端なんですかそうですか。そりゃすまなかった。 でもけっこう人気あったんだー(なげやり)。 とりあえずPascoのサイトにあるCMプレビューのページでみることができますんで、みたことない人はみてきてちょ。「超熟スティック」の1本と「春のキャンペーン」2本な。 かわいかった? あっそ。さいなら。...

恥を晒してうれしいか

前のエントリーを書くために新聞を確認したら、ごく近くにもひとつ香ばしい投稿があったのでついでに紹介する。 横須賀市の主婦(36歳)の投稿だ。 娘が破った本 買うつもりがというのがタイトル。幼児と絵本という共通点があるせいか(やれやれ)《絵本のDVD上手に使って》のすぐそばに紹介されている。...

まだまだ絵本DVD

もういいよって感じの、13日と14日に書いた絵本DVDの話のつづき。我ながらしつこいな。 でも、目に入っちゃったんだよう。 「0.3%の雑文」のほうではおなじみの「朝日新聞@NHKと仁義なき戦い中」の読者投稿欄「声」欄(1月22日付)に、兵庫県三木市の主婦(31歳)の投稿が載りましたとさ。 絵本のDVD 上手に使ってというタイトルなのだが、これがよくわからない。 絵本DVDの記事を読んだ。うちには子供が二人おり、毎晩「読み聞かせ」をしている。 絵本は千円以上するものも多いから図書館で借りている。 子供がどういう本を選ぶか、その基準は謎である。 「読み聞かせ」時間は10分ほど。昼間怒っても、本を読んでやればご機嫌。 絵本DVDは市販絵本より割安で内容平易。初めてママになる人は自分で絵本を読んでやって子供の笑顔を確かめた上で、上手に使え。 と、各段落の要旨(と思われるもの)を、投稿の順番どおりに書いてみたが、何がいいたいのか、すっげえ難しい。入試問題にしてもいいかもしれない。...

今年も「試写室」がおもしろい

年明けの「試写室」欄をながめていてちょっとおもしろいことがあったので、雑文に追記を書きました。...

少女化けゆく……

朝日新聞の朝刊1面に、大岡信の「折々のうた」というコラムがあるんです。折々の短歌を紹介して、解説するという5センチ四方ぐらいのちっちゃな記事。あんまり目にはとまりません。 でも、こないだの土曜日(2004.12.26)のそれは、なぜか目に飛び込んできたんですな。 紹介されていた歌はこんなやつ。 つけまつげ、まゆずみ、くちべに 次々と少女化けゆく昼の車内に やられたー(笑)。 作者は丹波真人(たんば・まさんど)。もちろん全然聞いたことありません。業界で有名な人なのかそうでないのかも知りません。平成15年の歌集に入っているそうなので、最近の人なのでしょう。あたりまえか。 いやあ、いいなあ。 たまに見かけますが、ほんと、化けてますな。ついついまじまじと見てしまいますが、そういう視線すら“注目されたい乙女心”の肥やしになってるのではとさえ思える。出来上がりがすごくよくなってるかというと、そうでもないってところが哀しい。化粧してそれかよ、みたいな。家でじっくり時間かけて念入りにやったほうがいいんじゃないですか、と言いたくなってしまうような。赤の他人に見られる分にはかまわんのだろうけれど、知人、あるいはその化粧した顔を見せたいと思っている相手に目撃されたらどうするんだろう……。 それに対する大岡信の評も、愉快というかなんというか。 まわりの同車の連中など眼中にない。このような少女たちが出現してくるのをみると、時代が平安朝末期とか室町時代のいわゆる乱世のころにさかのぼっているような気さえする。そのころも都には、似たような女たちがいたようだ。 平安までさかのぼりますか、せんせい。 【この「折々のうた」を取り上げていたWeblog】 暁烏:白昼堂々(2004.12.26) tabaccosen:○ つけまつげ、まゆずみ、くちべに ・・・(2004.12.27) 【原文キャッシュ】 ウェブでは当日の朝刊しか見られないようですが、Googleのキャッシュに残っていたので、大岡せんせいの評の全文を見たいかたは参照してください。...

「試写室」の謎・完結

いやべつにどうということもないのですが、雑文のテレビ欄話のつづきをアップしましたので暇なかたは見てください。ずるずると全4回になっちまった。 ここ(メディア大好き!メディアダイアリー[2003年3月版])の03年3月13日のところに「試写室」関連の記事を発見。 孫引きすると、 「おかんパワーを支えるのが家族の愛というまとめが優等生過ぎて大阪的でない。だが正直感動した。」 という文章があったそうで、筆者(明治学院の先生)は、この文章に反論し、 僕は全くそうは思わない。また「正直感動した。」の正直という言葉の使い方が唐突でどこにかかるのかわからない。あるいはこの記者はいつも番組を観る時に正直に感動していないのではとすら感じてしまう。 という(そのあとは朝日批判へと続き、「試写室」とは関係ないので略)。 わはは、たしかにわけのわからん文章だ。どう《まとめ》れば彼の気に入る《大阪的》な結論になったのだろう。 いや、正直いって、今の俺にはそんなことはどうでもいいんです。とにかっくもう気になるのはただひとつ。これ、誰が書いたの?ってことだけです。ガンさんかなあ、それとも西ちゃんあたりかなあ。 「試写室」(他紙の番組紹介欄はよくしらないがきっと似たり寄ったりだろうなあ)の特徴は、唐突な言葉遣い、これですね(笑)。わけのわからない(書いた本人には意味があるんだろうけど)修飾をしてしまい、でなけりゃ妙に舌足らずな書きかたをしていたりして、行数合わせとしか思えなかったりします。 物理的な制限はしょうがないけど、もうちょい言葉を磨いてほしいにゃ。俺に言われたかないだろうけど。...

ニュースあれこれ

12月だからかいろいろ物騒ですな。 さいたま市では13日の夜に続いてまたしてもドン・キホーテが放火されたり、あいかわらず「振り込め詐欺」で被害に遭う人もあとをたたず(しかし「振り込め詐欺」というネーミングには違和感を感じるなあ。《(雨が)降りこむから窓を閉めなさい》のフリコメの音とか、マルコメ味噌に似てるとか、そのあたりでしょうか。まあ最近は「俺、俺」言わないらしいですけどね)、奈良のキチガイは被害児童の携帯からメール送ってきたりしてるし、OECDの学力調査では日本人小学生・中学生の学力低下があらわになり(つめこみ教育された記憶はあまりないんだけど、そうだとしてもオッケーだったな。まだまだ若いもんには負けんぞ、ふわっはっはっは)、なんだかもう暗雲立ちこめるというか殺伐というか……。 クリスマスのイベント用のトナカイがソリ引き練習を始めたとか、小川直也が年賀状受付開始のキャンペーンに借り出されたりとか、心温まる話題もあるんですが(トナカイと小川は同等ってことだな)。(このあたりのニュース記事へのリンクはたぶん二三日で切れます。) しかしなんといっても心温まったのはこれ。...

誰が教えるべきなのか

小6男児が同級生から95万円恐喝・東京都清瀬市(NIKKEI NET:社会) 小6男児、同級生恐喝100万円超…父親の通帳から(ZAKZAK) 小6男児が同級生恐喝=被害100万円以上か−いじめ放置の担任厳重注意・東京(Yahoo!ニュース) てなわけでまたしても、恐るべし小学生、なニュースです。昨夜の「報道ステーション」(テレビ朝日)でもやってましたな。 いろんな問題を含んでいます。 まずは小学生のくせに恐喝ってどうよっていう問題。さらに脅されたからといって100万近くの金を出すのってどうよという問題(まあ出せたんだからしょうがないけど)。でもその被害児童は親の銀行口座からキャッシュカードで引き出したりもしていたらしく、いったい親の口座管理はどうなってんですか、っていう問題。さらに加害児童の親は「恐喝ではない」とか「(水掛け論になるので)なにもいえない」というようなコメントしか出してない(昨夜のテレビでは)のはなんなんですかという問題。親から相談があったにもかかわらず何もしなかった担任の問題。...

見せたい? 見せたくない?

ロンドンハーツがトップ 見せたくない番組(共同通信) 見てもらいたい番組を発表 民放連(共同通信) 16日には日本PTA全国協議会が子供に見せたくないテレビ番組のアンケート結果を発表し、18日には民放連が青少年に見てほしい番組を発表。どんな掛け合いなんだか。 小5と中2の子どもをもつ親が見せたくない!のは…… 見せたくないとした親の17%が「ロンドンハーツ」を挙げ、次いで「水10!」が13%、昨年トップの「クレヨンしんちゃん」は11%、「志村けんのバカ殿様」が7% 民放連が青少年に見てほしい!のは…… キー局では「ちびまる子ちゃん」(フジテレビ)や「ドラえもん」(テレビ朝日)「伊東家の食卓」(日本テレビ)「世界・ふしぎ発見!」(TBS)などを推奨...

CMカッター

例の佐世保の事件ですが、カッター会社が広告を自粛してるそうです。 オルファは新聞広告を、別の会社はテレビCMを(朝日新聞2004年6月15日付朝刊)。 カッターナイフを首に突きつける場面があるという理由でのテレビドラマの自粛は知ってましたが、カッターそのものの広告まで自粛するのか。 そういえば昔(いつだっけ?)、少年犯罪でバタフライナイフが使われたっていうんでドラマから消えたということもあったっけ。 包丁で刺した刺されたというので包丁の広告がなくなったという話は聞かないし、改造モデルガンが犯罪に使われてもモデルガン自体の宣伝はなくなってないと思う。 やはり少年犯罪というのが重要なのかな。 しかし……。 今回の場合は、犯行直前にテレビでナイフを使った殺人シーンを見たと加害児童が言ってるってことで自粛ムードもわからないではないが(多少はね)、広告まで自粛するっていうのはどういうんだろうな。ご苦労なことではありますが。 しかし宣伝物を見ただけで犯罪が誘発されるんだったら、他にもたくさん自粛しないといかんのじゃないか? かっこいいバイクや自動車の宣伝を見て暴走する馬鹿もいるかもしれないし。 道具はあくまでも道具。それをどう使うのか使うべきなのかは家庭での教育の範疇ではないかと思うのだが。...