November 29, 2005

げほんげほん

 たまには風邪の話でもしようじゃないか兄弟。したくねえよ。

 やー、ひいちまったです。近来まれに見る高熱を発してしまいました。もともとあたしってば都会の女で低血圧だから平熱も低いんですわ(関係ないじゃろそれは)。子供のころから平熱35度とかね、そんなもんでしたよ。ええ、はかり方が悪くて体温計の先っぽが背中のほうに突き抜けてたらしいですけどね。よく叱られたもんだ。若かったなあのころは。
 ところが先週。とびだせ青春。
 木曜ぐらいからちょっとアヤシイ気配だったんだが、金曜日の夜ぐらいから、脳内で救急車が走り回り、こりゃ明日医者に行かんといかん、と思ったんです。
 で、お休みなのに早起きして医者に行ったというわけさ。

 混んでやがる……。

 おまえらそんなに医者に来たいのか。爺さん風邪ひくから医者に来るなよ死ぬぞこじらせたら。子供! 走り回るな。そんな元気のあるやつはここには必要ない。公園で3時間走り回ってから来い。インフルエンザの予防接種だ? 予防しなくてもいいよお前らにはウイルスも裸足で逃げ出すよ。そんなことはいいから俺を座らせろ。頼むよ。
 待つこと30分。もっとかな。すでにちょい朦朧な心持ちで順番到来。いつものサワヤカ院長、「どうしましたかあ?」。そのサワヤカさが今日は心底にくいぜドクター。とにかく楽にしてくれ。週末で直らないと、月曜には3億円のビジネスの契約がッ。
「はいじゃあ薬出しましょうね。注射も打っておきましょうかね」
 あい、おねがいします。

 でね、だいたいその注射でほとんど治るんですよいつもなら。そういや10月にも風邪ひいたんだが、そのときも1日寝てれば治りましたもん。
 ところが今回はしつこかった。寝て起きてなんか食って薬飲んで寝て……というのを何クールか繰り返しても調子はよくならない。それどころかどんどん寒気が。オヤジギャグを垂れ流したたたりか何かか。
 土曜夜、試しに体温を計ってみたら37.6度ぐらいありました。えー、うそー、すごーい、こんなの見たことなーい(←そういうこというやつはいっぺん水銀飲んで死ね)。ちょっと寝ておきるとすごく汗かいてるしなあ。おー朝青龍優勝したのか。たしかにブサかわいい。でもやっぱり何日目かで白鵬をにらみつけたあの表情がこわくてたまりません。
 そして日曜。さすがに1日寝てたんだから症状軽くなってんだろ。と思いきや、相変わらずだるい。午後に計ってみたら38.3度! これこそ最長不倒距離。や、倒れてるんですけどね。まあそれはそれ。乳児幼児、いやさ小学校ぐらいのころはどうだったかわからぬが、成人したるのちこれほどの高熱をば発したことがあったであろうか外廊下。もうこのあたりでダメですな。実際の症状より、38度超というデジタル体温計の液晶表示に打ちのめされている。思い込みっつんですかね。なんだっけスパシーボ効果ね。オーチンハラショーね。ダンケシェーン。

 月曜の朝になるとやや持ち直してきて、それでもまだ37.3度かそこらあり、いやまいったなこりゃ休んだほうがいいよなと理性は訴えるんですが、「きみが来てくれないと先方は納得しないのだよ」「5億の契約が水泡に帰す(いつの間に2億増えてんだよ)」「仕事とあたしとどっちが大切なの!?」「レアルからオファーが来てるよ」等々の電話がひっきりなしなので(幻聴か?)仕方なしに起きて病院へ。ヤバい注射アンコールで、「じゃあこの錠剤ね、1回1錠じゃ足りないみたいだから2錠ってことにして追加しておきますから」ってドクター、そんなもんなのか。いや、あんたのことは信用しているが、あんたのさわやかな笑顔は信用できないんだよな。とにかく騙されたと思って(思うな)錠剤ダブルで流し込み、サイン会手打ち式リサイタル親善試合等をこなし、今朝になったら36度に下がっていました。めでたしめでたし。さあアルコール消毒しなきゃな!

 まあそんなわけでみんなも風邪に気をつけろよな。もっと要注意なのはインフルエンザだな。以下のサイトを山椒のこと。ピリリ。じゃなくて参照。

November 23, 2005

なんでジャニーズなのか

 たまにはスポォツの話でもしようじゃないか。

★東京国際女子マラソン
 テレビつけたらやってたんで、ついつい見てしまった。高橋尚子がんばったねえ。それにしてもあの無理矢理でおしつけがましいテレビには辟易。ゴールしてからのインタビューも長くてしつこすぎ。同じことばっかり訊いてる。なんとか視聴者を《感動》させたい(大きなお世話だ)&使える(そのあとの番組とかで)フレーズを引き出したいという意図がみえみえで、非常に不愉快になれたことよ。

★ソフトバンク城島捕手、シアトル・マリナーズに移籍決定
 まあがんばってくださいっちゅうところですか。しかしキャッチャーというのはたいへんだろうなあ。今朝の新聞に、

 英語旅行の不足を理由に、城島の挑戦を不安視する声がある。確かに、他のポジションに比べて、捕手はコミュニケーション能力を要求される。コミュニケーション能力と語学力はイコールではない。(05/11/23朝日新聞朝刊「チェンジ」)

 というコラムがあった。先達も最初から英語が堪能だったわけではない、中南米出身の英語のしゃべれない選手もいっぱいいる、みたいな論旨。
 確かにそうかもしれないが、29歳のベテラン(とまではいかないかもしれないが、いいオトナの)選手――しかも日本では一流――と、経済的にも政治的にもこれしか道がなくてアメリカにわたった中南米出身者と同列には語れないだろうし、仮に語れたとしても、捕手の言語能力は「それプラス」の部分が多いのでは、と思えるんだよな。
 要するに、いずれ大リーグに挑戦すると決めたときから、英会話ぐらい習っておけよ高い給料もらってんだから、ということです。サッカーの中田英寿のように。
 なんてね、こんなことを書かれるまでもなく、本当はきっちり習得してるんでしょうけどね。
 と思ったら、

城島は球団が派遣する「家庭教師」の24時間密着態勢で、英語とスペイン語の猛勉強をする。(日刊スポーツ

 だって……。準備が遅いだろそれは。移籍先の球団に準備してもらう前に、自分でやらんかーい。

★2006年ワールドカップ出場32か国決定
 決まりましたな。どこといっしょになっても3連敗とか1分2敗とかで一次リーグ敗退ってことになりそう……。今からそんな悲観的になってどうする。組み分けの抽選は12月9日。
 
★ニューヨーク・ヤンキース松井秀喜、戸田菜穂と真剣交際中?
 別に松井が誰とつきあおうとパリに行こうと結婚しようとどうでもいいんですが、なにがいやってこの人の父親がなにかというと顔を出してくるのがイヤ。
 
★バレーボールのなんかをやってる中
 あー、すいません。グラチャンだかゲラチャンだかですか。なんでバレーボールにはジャニーズ系の男子グループがセットになってるんですか? どなたか詳しいかた教えてください。
 今日はたまたま休日だったのでチャンネルを合わせてみましたが、試合開始前の少年たちの歌だのきゃーきゃーいう試合見にきてんだかジャニーズ見にきてんだかわかんない女子の歓声だのが非常に鬱陶しいのですぐに見るのをやめてしまいました。日本チャチャチャじゃねえよ。日本のバレーボールが弱くなるのも当然だわなあ。

November 22, 2005

ハンコックのヴォーカル・アルバム

 たまには音楽の話でもしようじゃないか。

 まとめて買って、一度二度聴いてそのまま忘れたりすることが最近増えたような気がする。トシだからか。ガキのころは死ぬ思いで小遣いためて(死にません)レコードを買い、すり切れるまで(この比喩で時代がわかる)聴いたもんじゃったよ。ふぉっふぉっふぉっ。

 んで、最近買ったCDから。

Herbie Hancock Possibilities [Amazon]

 ハービー・ハンコックというジャズ・ピアニストのおっちゃんがおるんですが、その人がプロデュースして、歌手をあつめてオムニバスっぽく1枚にまとめましたというCDです。参加してるのは、サンタナ&アンジェリーク・キジョー、ポール・サイモン、スティング、アニー・レノックスなどなど。そんな連中を1枚にまとめてどうすんだよってなもんですが、これが意外とまとまりがある。バックで流れるピアノはハンコック節だしな。ハンコックといえばまあ「処女航海」だの「西瓜男」(ええ、「電車男」のはるか昔、60年代にこういうタイトルの曲があったんです。うそ、ほんとは"Watermelon Man")。
 で、全然知らない人もいたりするし、"I Just Called To Say I Love You"はラウル・ミドンという人が歌ってるのだが、ハーモニカ・ソロがスティーヴィー・ワンダーだったりしてお得な気分。わたしのお気に入りは、やはり1曲目、"Stitched Up" (featuring John Mayer)かな。ジョン・メイヤーってよく知らないんだけど、それゆえの「おー、このCDってこんな感じなのか」的驚きもあり、でもちゃんとハンコックが《きこえる》感動もあり。スティングやサンタナは、どうやっても彼らの曲だしね。
 気持ちよく、ひたれる1枚でございます。アマゾンで試聴できるのできいてみてちょ。★★★★☆

November 21, 2005

赤ワインを飲んだ

 っちゅうわけで、ヌーヴォーじゃないワインを飲んできた。
 Cというワイン屋さん系のレストラン。食べ物は、前菜、パスタ、メインをそれぞれ選び、さらにデザートとコーヒーがつくというコース。生牡蠣があったので、コースとは別に1皿(2ピース)。オードブルは〆鯖のタルト、パスタはスルメイカとカラスミのアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ、メインはイベリコ・ベジョータのグリエを選択。
 飲み物は最初にグラスのシャンパーニュ。つづいてグラスの白ワイン。ここはワイン屋さんの経営だけあって、グラスワインも種類が多くてよろしい。で、赤ワインは奮発して2000年のバローロ。ソムリエ氏が絶妙なところをついてきたー。うー、たまらん。
 食事のほうは、全体に中年の胃袋にはやや重かったのですが、スプラウトの載った生牡蠣はすばらしかったっす。次回はあれこれ作戦を練って注文しよう。

 で、そのあとはいつもいくバーDに流れたのですが、ソムリエ試験に受かったIさんSさんが誇らしげにソムリエバッヂをつけていたのが微笑ましかったです。

 ワインなんかぜんぜんわかんないんだけど(ああこれが美味しいと思っても名前とかが覚えられません)、ソムリエがいると安心できるなあ。ワインエキスパートの試験なら一般人も受けられるそうですが、わたしゃソムリエのお友達がいればいいです。メモリが64MBぐらいしかないので……。

ヌーボー騒ぎ

 って話を書こうと思ったら、阿呆LOGさんにこんなエントリーがっ。

モンドな日本ニュース(05/11/18)

 箱根小涌園ユネッサンですって。ボージョレ・ヌーボー風呂って……。いや、別になにしてもかまわんですがね。客を集めるのも大変でしょうし。でもねえ……趣味悪ぃ……(あ、言っちゃった)。

どこでも体験できない「ボージョレ・ヌーボー風呂」を味わいに
ユネッサンにお越しになってみては、いかがでしょうか!?(箱根小涌園ユネッサンNEWS

 そんな体験したくないよ。できなくて結構だよう。

思いこんだらみだらふしだら

 あー、仕事する気になんねー。こんなときはブログでも更新するしか。でなけりゃ出会い系サイトにアクセス! とかしてると大変なことに。

勤務中にみだらなメール、熊本地裁支部の判事が辞表(asahi.com)
執務中にわいせつメール 熊本地裁支部の42歳判事(中日新聞)

 いやー、42歳。よっ、裁判長。

主に執務室で多くて1日約10回、みだらな内容の文章に加え、自分の下着姿や法服姿の写真を携帯メールで送った。(asahi.com)

 あはははは、そりゃマズいっしょ。下着姿ってきみ。
 自分の職業も明かしていたみたいですね。馬鹿だねー。

「週刊誌から取材があり、隠しきれないと思った」(中国新聞)

 そりゃねえ、相手の女性も「なにこれー、チョーうけるー」とかいって、お友達に回したんでしょうね。週刊誌にも漏れますわな。現職判事なんだし。

 気になったのが、朝日では《みだらなメール》、中国新聞では《わいせつメール》となっているところ。ああ、原文読みたい。会員登録が必要な熊本日日新聞の見出しは《みだらなメール》、読売は《卑わいなメール》。各社、どんな基準で「ひわい」「わいせつ」「みだら」を使い分けているんだろうか。スポーツ紙だと《エロメール》かなー。どうなんでしょう。♪青いエロメールが〜、ってか。

 さて、執務時間中に携帯メールするのと運転室に三歳児を入れるのとどちらが罪が重いかって話に……はつなげません。俺もしつこいっすかね。

November 19, 2005

プロポーズされちゃったのです

 そんなわけで人生のなかで今がいちばんモテているのかもしれないぱとです。ちょい悪です(酒癖とかが)。ちょい中年です。ほっとけ。プロポーズされちったよママン。いいよねそんなことが人生のなかで一度ぐらいあっても。なにドキドキしてんだよ俺はよ。俺に惚れると感電するぜとか言ってイイですか。ダメです。

 ちょっとうろたえながらも、縁起物ですんで(そうだったのか?)ボジョレ・ヌーボー飲んでみました(すげえ唐突な話題変換)。
 やだねえ、日本人。あちこちでヌーボーですよ。挙げ句の果てにはセブンイレブンですよ。田崎真也のワイングラスまでつけて売りたいか。ボジョレ・ヌーボーの半分ちかくが日本に入ってきてるんだって。びっくりです。
 いいんだよ酉の市みたいなもんなんだから。商売繁盛笹もって来い。

 てなわけでDominique Laurent(ドミニク・ローラン)というところの新酒でございます。酸っぺえ。あー、ヌーボーですなあヌーボー。はい、納得。終わり。終わらねえよまだ残ってるよ。まだ飲むの? 余らしてもしょうがないからね。飲みましょう。飲んでやろうじゃねえか。酒飲みたるもの出された酒は残さない。こらそこ意地汚いっていうな。
 いやいやけっこうなお手前で。
 でもやっぱりもっとがっつりっちゅうかどっしりっちゅうかこんな若い娘さんみたいなんじゃなくて熟女な赤ワインが飲みたくなるよなあ。新しいもの好きの人たちを引っかけるのはもちろんのこと、軽いワインじゃ満足できない人やつにもっとワインを消費させる作戦でもあるのかもしれない。おそるべしフランス。あたしのことをクズって呼んでムシュウ・サルコジ。一言居士みたいだよねこの内相の名前。
 んなこたあどうでもよくて。ずっしり赤ワインを。

 あした、飲みに行きます。

November 18, 2005

声欄 on 東武問題

 もう飽きてきましたが、今朝の投書欄に2つ投稿が。バランス取ったつもりなのか、解雇反対派と解雇賛成派と1本ずつね。

 反対派は越谷市の男性会社員57歳。おっちゃんの意見としては、
《ここまで厳しい処分をすべきなのかと疑問だ。》
《運転士に悪意は感じられず、成り行きで仕方なかったとさえ読める。》
《会社は》《社会の風圧を恐れたのではないか。》
《一つひとつ厳しく罰すれば》《隠蔽体質がはびこるのではないか。》

 といったところです。あちゃー。どこぞの企業で《部長職を務め》てらっしゃるそうですが、あの記事を読んで《仕方なかった》と思えるのがすごい。仕方なくねーだろ。
 さらに会社の対応にたいする疑問とか危惧とかが俺の感覚とは正反対なのもすごい。風圧、恐れてください。民間企業に限らず、官公庁自治体その他公務員でも同様ですが、完璧にセルフコントロールができるなら(しかも間違いなく)いいんですが、そんなことは無理。だから第三者、外部の目というのは非常に重要ですし、民間企業であれば顧客や社会のチェックというのも必要になる。そういった風圧(というのはわかったようなわからんような用語ですな。要するに「批判」ってことか)は恐れてくれなきゃ困ります。
 さらに、そんなことで隠蔽体質になっちゃうかもという心配には、ああこの人の仕事のやりかたはそうなんだろうなあという感想しかもてません。過去に様々な企業が、あれこれの不祥事を隠蔽して、それがバレて大騒ぎになり、倒産したりもしており、そういうことがあるにも拘わらずヤバいから隠蔽しましょ、なんて経営者がいたら、そりゃもう存分に叩いて潰した方がよござんす。

 もうひとつの投書は、盛岡市の主婦46歳。こちらは(おれから見れば)しごくまっとうな意見。解雇は妥当である。結果的に事故にならなかったからといって処分を軽くしていい物ではない。乗客の命を預かっていることを忘れるな。子供が騒ぎ出した時点で母親は子供を連れて電車から降りるべきだった……というような内容。そうだよねえ、それが普通だよねえ。

 話がずれるかもしれないが、今日ニュースで大きく取り上げられていたマンションの構造計算書偽造事件。

マンションなど21件で構造計算書偽造、耐震性に問題も(nikkeibp.jp)

 あれで偽造していた建築士が、「たしかにまずかったかもしれないけど地震はきていないんだから、建築士免許取り消しとか設計事務所解散とかは厳しすぎる、反省して半年間設計の仕事から離れるから勘弁してちょ」なんてほざいたら、どうでしょうかねえ。うんうん、そうだよ、厳しすぎるよなんて思えますか?
 東武運転士の処分が厳しいといっている人たちは、もしかしたらそんなふうにも考えられるのかもしれないなあ。俺にはとても無理だが。
 まあ「厳しい派」の人たちのポイントは「子供」ってところなのでしょうから、一級建築士のケースとは同一視しない(できない)だろうとは思いますが。でも、やっちゃいかんことをやって、その責任を取る取らないってことについては、子供がいようがいまいが関係ないと思いますよ。

November 16, 2005

されていた! って……

 なんか、とんでもないことのような見出しをつけるのはいかがなものか。

運転室に長男入れた東武運転士、懲戒解雇されていた(YOMIURI ONLINE)

 いや、単に、主としてネット方面でけっこう話題にはなっていたが二日ほどまえにすでに解雇されていたことが(取材の結果)わかりましたよ、という程度のことなんですが。
 まあ私の思うところは先日書いたので、もう追加することもないんですが、しかしあらためて、あちこちを見てみるとやはり、過剰に運転士を擁護する立場のひとたちには違和感をおぼえるんでした。妻子3人をかかえてるのに解雇はひどい、みたいな論調にはとくに。
 頼むよ。何の非もないのに無職になるわけじゃないんだからさ。独身者が同じ琴をしてクビになるぶんにはかまわないのかよー、とか思っちゃうわけです。

 不適格な人を運転士にしてしまった会社側の責任はどうよ、という問題は残るが、

「多くの意見をいただいたが、運転室に第三者を入れたことが重大な規則違反であることに変わりはない」

 ということなので、東武鉄道で規則違反をやらかしてしまった人へはそういう処分を下すのだ、ってことで納得です。

 昨年3月には、

新幹線車掌が乗務中に風景写真を撮影−通報で発覚し解雇へ(サンケイスポーツ)

 ということもありました(20代の新幹線車掌が3年にわたって車窓からの風景を乗務中に撮影し自分自身のサイトに掲載)。公共交通機関のひとは、お願いだからまじめにやってくださいねとしかいいようがありません。命を運んでいるんだ、ということを再確認してほしいです。

※追記
以下のWeblogで、この件に関するさまざまなネット上の意見(ブログエントリー)が紹介されており、また多くのトラックバックが送られています。興味のあるかたはチェックするとよろしいかと。
りゅうちゃんミストラルの日記


November 13, 2005

早すぎ

虐待受け乳児重体 18歳母親、傷害容疑逮捕(YOMIURI ONLINE)

 はあ……。18歳ですか。生後3か月の、

長女が泣きやまないため、持ち上げて揺さぶるなどして、脳挫傷などの傷害を負わせた疑い。長女は意識不明の重体。

 ですと。やれやれ。子供を産んだことも育てたこともありませんのでわかりませんがね、3か月なんて人間未満というか、言ってどうなるもんでもないだろうし、揺さぶったってどうしようもない状態でしょうに。
 とりあえず、産むなと。産む前によく考えろと。親になるには早すぎでしたね。

November 12, 2005

馬鹿な親を持つ不幸

 いや、馬鹿な子を持って毒を盛られるのも充分不幸なわけですがそれはそれとして。

運転室に3歳の長男 東武野田線の運転士を解雇へ(asahi.com 05/11/10)
運転士解雇方針に意見1500件 同情の声大半(Sankei Web 05/11/11)

 いやはや。
 なんといいますか、世も末ですな。運転士が子供を運転室に入れたことがじゃなくて、

「処分が重すぎる」などとする意見が11日までに1500件近く、同社に寄せられた。(産経)

 ってとこね。

「自分のせいで父親が解雇されたと知ったら子供が傷つく」など運転士への同情が圧倒的で、尼崎JR脱線事故を例に挙げ「規則でガチガチに縛りすぎると、逆に事故につながる」とする意見もあった。(同)

 ええええ?
 ちょっと待ってくれ。

東武鉄道の内規は、運転中に第三者を運転室に入れることを禁じて(朝日)

 るんだぜ。規則違反であることは認識していながら、それを行ったと。じゃあ処分されて当たり前じゃないですか。《規則でガチガチ》っつったってなあ、ガチガチにしてくんなきゃ困ってしまうわけで、JR西日本の事故はガチガチの規則のせいというよりその運用に問題があったと思われるのですがどうか。
 だって、「運転室では酒を飲むべからず」という規則があったとして「ビール一杯ぐらいならかまわない。ガチガチにしてると事故につながる」とか思いますか? ましてや相手はなにをするかわからない3歳児。だってさ、

停車中、母親、妹と一緒に乗っていた長男が父親を見て運転室のドアをたたくなどした。なだめようとドアを開けると、長男は運転室に入り泣いて座り込み、そのまま1駅間運行した。(産経)

 っていうんだぜ。母親が制止できない3歳児が運転室内で暴れないという保証がどこにあるのだろう。

 規則をやぶったらクビね、と明記されていたのかどうかは不明だが、少なくとも人命をあずかる人間がやっていいことじゃなかっただろうと思う。パパが機長をしている飛行機のコクピットに子供を入れたり(昔はアリだったけどね。のどかな時代だったのだな)、ママが心臓外科の手術をしている手術室に子供を入れたりってのは勘弁だし、そういうことができちゃう人に操縦や手術はお願いしたくない。
 タクシーの運転手の態度が悪くってもさほど気にはならないが、安全運転のできない乱暴な運転をする人では困る。まだクレームを入れたことはないが(あまりちゃんと指導してくれないような気がするし)、態度の善し悪しよりも運転の安全性のほうを俺としては問題にしたい。

 まあいずれにせよ、処分が重いかどうかは運転士自身が判断し、不服があれば異議を申し立てるだろう。それよりも、「それくらいのことで」「事故にならなかったのだから」「子供がかわいそう」といった理由で東武鉄道に抗議する人たちのほうが俺はこわい。
 子供がかわいそうなのは、なによりも親が毅然として「パパは仕事中なのだから邪魔をしてはいけない。パパは何百人という人の命をあずかって電車を運転している。一緒に運転したいなら大きくなってパパと同じ仕事に就きなさい。それまでは“電車でゴー”をやっておれ」と教えることができなかったことだと思うよ。もし本当にいうことをきけない子供なのであれば、そもそもパパの電車に乗せるべきではなかったのだし。

 もしこの子供が《自分のせいで父親が解雇された》などと将来悩むようであればこう言ってあげたい。
「いいや、少年。きみの父親はきみのせいで解雇されたのではない。彼自身の責任において解雇される危険性を予見しながら愚かな行為をしたのだ。ひとはみな自分の行動に責任を持たねばならない。きみの父親は彼自身のせいで解雇されたのだよ」