December 25, 2005

クリスマスの夢と現実

 メリー・クリスマスだ。
 クリスマスらしいぞ。でもメリー・クリスマスじゃなくてハッピー・ホリデイズっていわなきゃいかんらしい。あ、そうじゃなくて、メリー・クリスマスをハッピー・ホリデイズにかえたら文句が噴出してるんですね。たいへんだなアメリカも。そんなこといったら日本なんてなあ。

 そんなわけで全国的にクリスマス・イヴだった今日24日である。もう日付がかわっちゃったから昨日ですな。よい子のみんなのところにはステキなプレゼント――アダルトサイトの架空請求とか「寄付のお願い」とか――は届いたかな? まだなら送ってあげるから住所氏名をメールしてくれたまえ。
 そういえば今年はまだ、サンタの追跡チェックをしなかったなあ。まだやってるのかなあ(今年もちゃんとやってました)。日本語の実況もあるのか。今みたらタージ・マハルのあたりをうろうろしてました。宗教的にどうなんでしょうか。

 さてニュースを見ても浮かれてますな。プチバブルだとか。なにをいうか。本当のバブルはこんなもんじゃねえ。もっと激しく華やかで切なくも美しいものだったのだ……ということらしいです。よくおぼえてませんが。生まれてなかったしい。嘘。

 クリスマスといえばサンタ・クロースです。ちいさなお子さんをお持ちのかたは頭と財布を悩ませていると風の噂に聞きます。はたして我が子に「サンタ・クロースなんていないんだぴょん♪」とバラすのはいつがいいのか。親が教えるのが先か、はたまた我が子が先に気づくのか。我が子よ、俺の屍を越えて行け。そこまで深刻にならんでいいです。プレゼントの隠し場所がポイントらしいですぜ。俺は幼稚園ぐらいでなんとなく察していた気がする。親がサンタ代理としてしつこく訊くしなあ。中間マージンとってるんだろうなあ親が、とか思ってました。いやそこまでは思ってませんが。

 そんなクリスマス・イヴの朝の新聞には、こんな投書が。「朝日新聞」(05/12/24)の生活面「ひととき」欄です。この「ひととき」ってのは「声」とならぶ朝日の二大投書欄なのですが(ほかにあったっけ?)、生活面(昔は家庭欄っていってたねえ)なのでとても生活に密着してます。投稿するのは女性に限る、という規定もあったような気がしますが、今はどうなんでしょう。朝日の人、おしえてください。

 茨城県牛久市の主婦38歳の投書はこんなものでした。

サンタの正体は?

 というタイトル。もちろんテーマはクリスマスです。プレゼントを子供(娘ふたり)に用意してクリスマスの朝、彼女らが喜ぶのを楽しんでた投稿者におとずれた突然の悲劇!

「本当はサンタさんの正体、知ってるんだ」とニヤニヤする長女。顔を見合わせ、「ね〜!」と応える次女。昨年のイブの夜、2人は深夜まで眠らずにがんばって、プレゼントの贈り主を突き止めたらしい。

《イブの夜》ってなんだよ……。
 それはさておき、ようするにパパとママがサンタだってことを娘たちが知ってしまった、ということですね。そうかそうか。まあいつかくる日でございますよ。はやく知ってもらわないと「ママがサンタにキスした」なんて歌をきいて、不倫ソングかと思われてしまう危険もありますからね。

 一瞬、冗談かと想いながら返事に窮していた私も、「ついにこの日が来たか」と悟った。その途端、不覚にも涙があふれてきた。

 えええっ。なにも泣かなくても。
 まあそれだけならちょっと純情な38歳なのかな、ほほえましいね、ですむんですが。

 ただ、以前から薄々気がついていたらしい中3の娘はともかく、小4の娘には、もう少し夢を見させてやりたかった。

 おいっ! 中3も小4も、ふつうに生活してれば気づいてるって。あんたがあまりに熱心だから気づかないふりをしていてくれてただけだって。中3で信じてるわけねえだろっ。小4だって、サンタの存在を信じてない子のほうが多いと思いますぜ。
《もう少し夢を見》ていたかったのはママのほうでしたね。夢と現実をいっしょにしないようにしましょう。メリー・クリスマス。

December 21, 2005

他人のそら似字

 訃報です。

シャンソン歌手の高野圭吾さんが死去 訳詞も手がける(asahi.com:おくやみ)

 一瞬、東野圭吾かと思っちゃったよ……。
《ミステリー作家の東野圭吾さんが──お笑いも手がける》、なんてね。ほら肩書きがカタカナ+漢字なところとか「高」も「東」も四角っぽくて左右対称で……すいませんすいません『容疑者Xの献身』このミス1位&文春1位おめでとうございます。

右や左の旦那様

日航機でエンジン整備ミス、左右取り違え搭載(Yomiuri Online)

 主翼下の4つのエンジンの外側のやつを、左右逆につけたまま400回以上もフライトしてたんだそうです。
 へー。困ったもんですねえ。
 って困るのかこれ?

 そしたらちゃんと書いてありましたよ。

 747型機は、着陸時のエンジンの逆噴射の際、隣のエンジンが噴出した排気を吸い込まないよう左右のエンジンの構造が異なっている。

 なんにでも理屈っちゅうもんがあるんですなあ。

December 12, 2005

師走いろいろ

 今朝の新聞に、超早期英語教育(0歳児とかから!)の記事があってつっこんでやろうかと思ったがめんどくさいのでやめた。好きにしてください。しかしそんなに英語を上達させてなにが面白いんだろうか。

 夕方のテレビでオーストラリアにレンタル移籍中の三浦選手密着取材みたいなことをやっていて、38歳で現役の肉体というのはやはりすごいなあと思わないでもなかったが、やはり感心したのは、ちゃんとイタリア語で会話できていたところだったりする。流暢に、とイタリア語が話せない俺の耳には感じられたが、しかし実際のところ流暢かそうでないかは関係がなくて、言ってることがわかって、言いたいことが伝えられればいいんだよね。三浦選手の場合はサッカーの話ができればいい。それに加えて日常会話ができれば問題なし。政治経済の話などする必要はない(その気になればできるでしょうけど)。

 音楽家は音楽について語れればいいのだ。小澤征爾のリハーサル風景などをみても、別にネイティヴのようにぺらぺらとしゃべっているわけではない。科学者はきっとそのジャンルのことを伝えられればいいのだと思う。
 でもさ、実際には、ボールを扱ったり、音を出したり、あるいは譜面を書いたり、数式を書いたり、そういうことがまずあって、それを補助するために言語はあるんだと思うんですよ。料理について百万言語るより、味見させてみりゃいいんだしさ。

 夜のテレビではフィギュアスケートの特集があり、ついつい見入ってしまった。ミキティ萌え。いやそういうことではなくて。しかしジュニアで優勝してトリノにはまだ年齢が足りなくて(仮に実力的に見合っていたとしても)出場できない子はまだ15歳だし、安藤美姫だってまだ17歳なのだよ。
 しかし純粋な運動能力だけならまだしも、パフォーミングアーツ的要素の多分にある競技――フィギュアスケートと体操・新体操ですかね――は大変だ。若いほうが運動能力とか身軽さなどの点では有利なのだろうけれど、一方でまだ10代の子たちがもしかしたらまだ本人は感じたことのないような感情を表現しなければならないというジレンマ。
 バレエなどはもう少し上の年代までできそうですが、スケートの上限は何歳ぐらいなんだろう。気持ちと技術と基礎能力のバランスがうまく合っているときに、五輪などの大舞台があるといいよね、きっと。そうすると、表現したいこと、伝えたいことが、一番効果的に観る者に届くような気がします。素人考えですが。

 そんなわけで、まず伝えたいことありき、だと思うのだが、はたして早期英語教育に血道を上げているママたちは、子供に伝えるべきなにかを与えるのが先ではないか。と最初に戻ってみたり。

 ……と以上をアップしてみると、さっそく上のAds by Googleが「子供の英語教育」みたいな広告を引っ張ってきてくれて、非常にムカつくのであった(笑)。ふんっ。

December 10, 2005

Google Video

 なんかずいぶん前からあったみたいですが私は今日まで知りませんでした(今年の1月から)。もう、早く言ってよ。

 Googleの動画検索(ベータ版)http://video.google.com/

 たとえば、dogsで動画を検索するとこんな感じになります。

 たまたまトップにあったから再生しちゃってウケたのが、打ち上げられて邪魔くさい(そして実際にクサイ)鯨の死体を、めんどくさいからダイナマイトで爆破しちゃえという1970年のニュース。おまえら、どういう結果になるか想像つかなかったのか。ビデオ見るのかったるいという人は、

A dead whale lands on the beach, and has to be removed by the Oregon Highway Division. The OHD uses Dynamite, hoping to blast the whale into tiny pieces for the seagulls to eat, and to blow the rest into the sea. Using 1 ton of TNT, they blast the whale straight up and out, and parts of the whale are landing on cars about 1 mile away. Much of the whale remains at the blast site, and has to be bulldozed into the sand.

 というキャプションを読んでくれたまえ。ばかだねえ。
 画像はかなり古いし見づらいのだけれど、笑っちゃいました。臭かっただろうなあ。

 あー、すごいのみつけたよ。題して"Real Spiderman"だっ。

3年F組ジーコ先生

 いやっほう。

日本、ブラジルと同じF組 初戦は豪州 サッカーW杯(asahi.com:スポーツ)

 オーストラリア、クロアチア、ブラジルと同じ組になりました。いいじゃんいいじゃん楽しみじゃん。クロアチアには98年の恨みがあるしなー、ふふふ。今から悲観的になってもしょうがないので、オーストラリアに2-0、クロアチアに1-0、ブラジルに1-2で、勝ち点6で2位通過(1位通過は勝ち点9のブラジル)と予想しておこう。うわあ、自分で書いてて笑えますけどね。でもまあいいじゃないか。1勝2分ぐらいでなんとかならんかねえ。ブラジルが2連勝したあとなら、ジーコさん監督っすかしょうがないっすねとかいって引き分けてくんないかなー。←やっぱ弱気だな。

December 09, 2005

続・WALOS

 今週の「週刊文春」にコータリンこと神足裕司が書いてましたよロハスについて。

都で流行る「ロハス」ごときに騙されちゃって…

 というタイトル。
 おー、いいぞいいぞ。なんかすとんと腑に落ちる。
 しかし、

 企業とも仲良くして好きなように「エゴなエコ」を目指すのがロハスだという。

 そうなんですが、ほんと? それじゃ昨日わたくしが書いたコメントと同じじゃないか。
 まあマーケティング手法だということなので、「儲かる側の」「エコエゴ」と考えればいいのかな。あたしゃ「儲からない側の」「エゴ」だから関係ないんだよね? 不安になっちゃいますよ。まったくもう。
 まあその前に、

 頭にバンダナを巻いて、天然素材の高価なブランドを着て有機野菜を食べ、ヨガマットを背中にしょって自然化粧品を自作するのがロハスだが、ぜんぶを一所懸命やらなくても、どれかひとつでいい。ヨガ? ああ、どうぞどうぞロハスへ。

 って書かれていますんでひと安心でございます。どういう安心だよそれは。

 ペり公さんとこでもうちょっと詳しく説明されてますのでそちらを参照するとよろし。
 よーするに「おしゃれ(ファッションだから)&後ろ指をさされない(エコだから)消費行動」の提案(むろん提案しているのは「売る」側)っていう理解でいいんでしょうか。ダメといわれても困るが。
 きっちり商売するんだったら、「おしゃれ」部分だけを前面に出して、「エコ」部分は隠しておくのが秘すれば花の日本メンタリティに合っているのではないかと。食事にしてもまず「うまい」ということがあって、それが環境にやさしいかどうかは裏でこそこそ追求してくれていたりするとカッコイイと思います。でも免罪符部分がないと、売る方も買う方もやりにくいんでしょうかね、やっぱり。

December 07, 2005

WALOS

 テレビをつける。ニュース番組をはしごする。いろいろ不快なニュースを見聞きする。このところ悲惨な事件が多く、そういう事件について偉そうなことを述べるエネルギーもないので、マンションが耐震計算を偽造していようが幼児が殺されようがキチガイな親が子供を18年間軟禁していようが(昔の座敷牢かよ)、みんな〈なかったこと〉にして、せいぜいスポーツだの気楽なところだけをピックアップするようにしているのである。
 で、テレビはつづいている。
 そんなに熱心にみているわけでなし、一過性のニュースなどCMがひとつはさまればすぐに忘れてしまう。それでいいのだ。消費するためにニュースは流れる。

 でもなあ、今日の「ニュース23」(だったよなあ。それすらおぼろげだ)で紹介されていた《LOHAS》とやらのニュース――半分PRみたいなものだったが――にはうんざりしたなあ。
 なにやら流行っているらしいのだ。よくわかりませんが。スローライフみたいなもんですか。"Lifestyles of Health and Sustainability"の略だそうですが。LHSじゃいかんのかね。どうでもいいけど。
 で、件のニュースショーでは、そういう流行を(と敢えて言ってしまおう。ムーヴメントではなく)宣伝しているわけです。坂本龍一も広告塔になっちゃってます。
 エコロジーとなにが違うんですかね。環境と健康に気をつかって生活するということらしいんだが、エコが古くなってきたんでちょっとパッケージかえてみました、という印象しか受けないんだよな。いや、細かくはいろいろ違うんでしょう。説明しなくていいです興味ないから。

 なんか、それ系のレストランができており、ロハスな姉ちゃんおばちゃんたちがランチをとっており、ロハス講座みたいなのもやっていて、ロハス姉ちゃんおばちゃんに加えてむさくるしいロハスオヤジまでが懸命にメモをとっていたりする。ロハス主婦はロハス飯を炊いてロハス旦那とかっこんでいる。ヨガもロハスらしい。「LOHAS blog」で検索すれば40万件ヒットする。「ロハス」なら45万、「LOHAS」だけなら80万近い。
 全面的に、悲壮感ただよい、あまりエレガントではなく、地球の将来も大事だろうけどあんたらの生活も考え直してはどうか、とよけいなお世話をいいたくなったりもする(いいませんがね)。この手の「生き方」「ライフスタイル」「哲学」は宗教と同じで、理解できない者(おれのことだが)が傾倒している人に対してなにかいっても意味はない(こんなところでぐだぐだ書くのもいかがなものか)。
 なんだか昔はやった自己啓発セミナーみたいな香りもそこはかとなく……。いやいや気のせいでしょうけどね。

 関係ないからほっておくのが正しい大人の態度なのだろうと思う。とりあえず地球がどうなろうと知らない。この先50年も維持できていれば結構。そんなに必要ないとは思うが。関係ないっつうか興味がないから、きっと誤解してるところもあるんだろうな。ちゃんと調べてから書くなどという発想はないので勘弁してくれ。

 テレビではロハス度テストみたいなこともやってたなあ。5つぐらい設問があって、該当するものが多ければロハスな人らしい。おれは1つだけ該当した。多少高くても無農薬な食品を選ぶとかそんなやつ。どっちかというと、多少高くてもうまいものを選ぶ、ってことなんですけどね。多少っていうか、かなり高くてもいいです。自分のためだし。中国産のどんな農薬つかってるかわからない野菜や、とんでもない水のなかで生きていた魚を食べるよりは、ちゃんと管理されたまともな食材を選びたい。スーパーで5円10円高いとか、そういうレベルじゃなく、2倍であったとしても、だ。
 だけど、それ以外――もう忘れましたが地球環境がどうのこうのとかだったっけな――は別にどうでも。悪いことじゃないとは思うが、実際の生活で実践したいかどうかは別問題。ロハスな集会で坂本龍一がステーキを食っていたが、あの牛はロハス的にはオッケーなんだろうか。でも牛のげっぷが地球温暖化に一役買ってるとか買ってないとかって話、なかったっけ? そういう方面はクリアされてるのかね。

 まあ地球を守りたい人はがんばってくれたまえ。あなたたちのおかげで地球は守られる。子供たちに美しい地球を残してあげてくれたまえ。だけど、何十億人も人間がいるんだから、そのうちの1割2割はどうにも使い物にならない、ぐうたらでだらしない生活をしている人間もいるだろう。おれはそっち側だ。
 そういうダメ人間も、殺さずに生かしておいてくれよな。なるべく足をひっぱらないようにして、社会の底辺で行きてくからさ。どうせほっといてもすぐ滅びるから。
 おれは有意義なことより、無駄なことが好きなんだよ。多少の毒はほしいんだよ。意味のないことのほうに意味を見いだしてしまう人間なんだよ。ロハスじゃなくてワロスなんだな。

 Wealth as Lots of Shit.
 糞ほどの価値しかないかもしれないが、それがおれだ。

【追記】

 トラックバックもらって気づくのもどうかと思うんだが(読んでたはずなのになー。夜中はアタマが回転しませんなあ)、emiさんが「What is LOHAS?」というエントリーで書いていたのだな。わかりやすい。
 そうかー、おれは「ヒルズ族」だー。でも金がないぞ。なぜだっ。
 やっぱり商売のにおいがぷんぷんしますねえ。商標登録って……。

 今朝の新聞にも提灯記事が載ってました。坂本龍一が「牛肉食うときにどこの農場でとれた肉か答えられなかったら食いません」といったとか。アルバイトの子にまでは要求しないでね。田中康夫知事も噛んでるのね。
 米国産牛肉再輸入にからめてのイベントだったんでしょうか。
 たしかに怪しいけどさ、でもファストフードなりを安く食べたい人は危険だろうがなんだろうが食べるんでしょうし、それこそ自己責任&自己選択だわな。純粋な啓蒙ならまだしも、生き方だのなんだのといわれるとやはり抵抗感が。
 商売になれば儲かるんだろうねえ。
 耳で聞くと「ロハっす」なところがまた……。

December 04, 2005

師走だなあ

 ボカぁきみといるときが、一番師走なんだァ。

 ……すいませんねどうも。
 
 Jリーグはガンバ大阪の優勝。ナビスコ杯で残念だったので、まずはめでたしというところでしょう。もうちょっと優勝争いに絡めやFC東京。

 んで、雨ですか。あー、鬱陶しいな。寒いし。なんかネタっていうか書いておきたいことを思いついたんだけどな、書いてる暇がねえです。うう。
 ちょっくら髪の毛切ってくらぁ。