メリー・クリスマスだ。
クリスマスらしいぞ。でもメリー・クリスマスじゃなくてハッピー・ホリデイズっていわなきゃいかんらしい。あ、そうじゃなくて、メリー・クリスマスをハッピー・ホリデイズにかえたら文句が噴出してるんですね。たいへんだなアメリカも。そんなこといったら日本なんてなあ。
そんなわけで全国的にクリスマス・イヴだった今日24日である。もう日付がかわっちゃったから昨日ですな。よい子のみんなのところにはステキなプレゼント――アダルトサイトの架空請求とか「寄付のお願い」とか――は届いたかな? まだなら送ってあげるから住所氏名をメールしてくれたまえ。
そういえば今年はまだ、サンタの追跡チェックをしなかったなあ。まだやってるのかなあ(今年もちゃんとやってました)。日本語の実況もあるのか。今みたらタージ・マハルのあたりをうろうろしてました。宗教的にどうなんでしょうか。
さてニュースを見ても浮かれてますな。プチバブルだとか。なにをいうか。本当のバブルはこんなもんじゃねえ。もっと激しく華やかで切なくも美しいものだったのだ……ということらしいです。よくおぼえてませんが。生まれてなかったしい。嘘。
クリスマスといえばサンタ・クロースです。ちいさなお子さんをお持ちのかたは頭と財布を悩ませていると風の噂に聞きます。はたして我が子に「サンタ・クロースなんていないんだぴょん♪」とバラすのはいつがいいのか。親が教えるのが先か、はたまた我が子が先に気づくのか。我が子よ、俺の屍を越えて行け。そこまで深刻にならんでいいです。プレゼントの隠し場所がポイントらしいですぜ。俺は幼稚園ぐらいでなんとなく察していた気がする。親がサンタ代理としてしつこく訊くしなあ。中間マージンとってるんだろうなあ親が、とか思ってました。いやそこまでは思ってませんが。
そんなクリスマス・イヴの朝の新聞には、こんな投書が。「朝日新聞」(05/12/24)の生活面「ひととき」欄です。この「ひととき」ってのは「声」とならぶ朝日の二大投書欄なのですが(ほかにあったっけ?)、生活面(昔は家庭欄っていってたねえ)なのでとても生活に密着してます。投稿するのは女性に限る、という規定もあったような気がしますが、今はどうなんでしょう。朝日の人、おしえてください。
茨城県牛久市の主婦38歳の投書はこんなものでした。
サンタの正体は?
というタイトル。もちろんテーマはクリスマスです。プレゼントを子供(娘ふたり)に用意してクリスマスの朝、彼女らが喜ぶのを楽しんでた投稿者におとずれた突然の悲劇!
「本当はサンタさんの正体、知ってるんだ」とニヤニヤする長女。顔を見合わせ、「ね〜!」と応える次女。昨年のイブの夜、2人は深夜まで眠らずにがんばって、プレゼントの贈り主を突き止めたらしい。
《イブの夜》ってなんだよ……。
それはさておき、ようするにパパとママがサンタだってことを娘たちが知ってしまった、ということですね。そうかそうか。まあいつかくる日でございますよ。はやく知ってもらわないと「ママがサンタにキスした」なんて歌をきいて、不倫ソングかと思われてしまう危険もありますからね。
一瞬、冗談かと想いながら返事に窮していた私も、「ついにこの日が来たか」と悟った。その途端、不覚にも涙があふれてきた。
えええっ。なにも泣かなくても。
まあそれだけならちょっと純情な38歳なのかな、ほほえましいね、ですむんですが。
ただ、以前から薄々気がついていたらしい中3の娘はともかく、小4の娘には、もう少し夢を見させてやりたかった。
おいっ! 中3も小4も、ふつうに生活してれば気づいてるって。あんたがあまりに熱心だから気づかないふりをしていてくれてただけだって。中3で信じてるわけねえだろっ。小4だって、サンタの存在を信じてない子のほうが多いと思いますぜ。
《もう少し夢を見》ていたかったのはママのほうでしたね。夢と現実をいっしょにしないようにしましょう。メリー・クリスマス。