いや、馬鹿な子を持って毒を盛られるのも充分不幸なわけですがそれはそれとして。
運転室に3歳の長男 東武野田線の運転士を解雇へ(asahi.com 05/11/10)
運転士解雇方針に意見1500件 同情の声大半(Sankei Web 05/11/11)
いやはや。
なんといいますか、世も末ですな。運転士が子供を運転室に入れたことがじゃなくて、
「処分が重すぎる」などとする意見が11日までに1500件近く、同社に寄せられた。(産経)
ってとこね。
「自分のせいで父親が解雇されたと知ったら子供が傷つく」など運転士への同情が圧倒的で、尼崎JR脱線事故を例に挙げ「規則でガチガチに縛りすぎると、逆に事故につながる」とする意見もあった。(同)
ええええ?
ちょっと待ってくれ。
東武鉄道の内規は、運転中に第三者を運転室に入れることを禁じて(朝日)
るんだぜ。規則違反であることは認識していながら、それを行ったと。じゃあ処分されて当たり前じゃないですか。《規則でガチガチ》っつったってなあ、ガチガチにしてくんなきゃ困ってしまうわけで、JR西日本の事故はガチガチの規則のせいというよりその運用に問題があったと思われるのですがどうか。
だって、「運転室では酒を飲むべからず」という規則があったとして「ビール一杯ぐらいならかまわない。ガチガチにしてると事故につながる」とか思いますか? ましてや相手はなにをするかわからない3歳児。だってさ、
停車中、母親、妹と一緒に乗っていた長男が父親を見て運転室のドアをたたくなどした。なだめようとドアを開けると、長男は運転室に入り泣いて座り込み、そのまま1駅間運行した。(産経)
っていうんだぜ。母親が制止できない3歳児が運転室内で暴れないという保証がどこにあるのだろう。
規則をやぶったらクビね、と明記されていたのかどうかは不明だが、少なくとも人命をあずかる人間がやっていいことじゃなかっただろうと思う。パパが機長をしている飛行機のコクピットに子供を入れたり(昔はアリだったけどね。のどかな時代だったのだな)、ママが心臓外科の手術をしている手術室に子供を入れたりってのは勘弁だし、そういうことができちゃう人に操縦や手術はお願いしたくない。
タクシーの運転手の態度が悪くってもさほど気にはならないが、安全運転のできない乱暴な運転をする人では困る。まだクレームを入れたことはないが(あまりちゃんと指導してくれないような気がするし)、態度の善し悪しよりも運転の安全性のほうを俺としては問題にしたい。
まあいずれにせよ、処分が重いかどうかは運転士自身が判断し、不服があれば異議を申し立てるだろう。それよりも、「それくらいのことで」「事故にならなかったのだから」「子供がかわいそう」といった理由で東武鉄道に抗議する人たちのほうが俺はこわい。
子供がかわいそうなのは、なによりも親が毅然として「パパは仕事中なのだから邪魔をしてはいけない。パパは何百人という人の命をあずかって電車を運転している。一緒に運転したいなら大きくなってパパと同じ仕事に就きなさい。それまでは“電車でゴー”をやっておれ」と教えることができなかったことだと思うよ。もし本当にいうことをきけない子供なのであれば、そもそもパパの電車に乗せるべきではなかったのだし。
もしこの子供が《自分のせいで父親が解雇された》などと将来悩むようであればこう言ってあげたい。
「いいや、少年。きみの父親はきみのせいで解雇されたのではない。彼自身の責任において解雇される危険性を予見しながら愚かな行為をしたのだ。ひとはみな自分の行動に責任を持たねばならない。きみの父親は彼自身のせいで解雇されたのだよ」
ニュースで聞いてあんぐりしちゃぃました。
はあ… 運転中のメールはダメで、
子供はいいんかい。
んなわけないって。
なんだかもう、ヒステリックすぎて怖いですよ。
「子供がかわいそう」って……。
子供がふすまに落書きしたのとはワケが違うと思うんですがね。
お友達とか恋人とかを運転室に入れていたらどうだったんだろう。それでも解雇は厳しすぎるっていうんだろうか。