帝釈天ホテル

 じゃなくて『THE 有頂天ホテル』(監督・三谷幸喜)をみてきた。  とある高級ホテル(かっこいいです)が舞台のいわゆる“グランドホテルもの”で、いくつもの事件がからまりあってあちこちで暴発する、仕掛け花火みたいなコメディ。  もちろんエピソードひとつひとつもおもしろいんだが、役者がたのしい。なんといっても伊東四朗。存在しているだけで笑えるというのがすごい。オダギリジョーの筆耕係(ホテルのパーティの看板などを書く人)も笑えた。役所広司も松たか子もいい。川平慈英と香取慎吾は……まあ相変わらずか。  しかしまあよくこれだけの映画をつくったものだ。脚本や役者はもとより、セットや小物類(ホテル内の案内板なども、ちゃんと大道具小道具係ではなく、本当のサイン制作会社が作っている)、気づく人だけ気づくような遊び心(アヒルの名前「ダブダブ」は『ドリトル先生』からの借用だったりとか)。ワンシーンワンカットだというのも面白いところ。前面で演技をしている背後を、別の人物が通ったりチラチラこちらを見たりするのである。総支配人とホテル探偵の追いかけっこなんて大変だっただろうなあ。  2月2日、3日3日、4日と連続で「みんなのいえ」「ラヂオの時間」をテレビ放映するので(フジテレビ)、三谷映画をみたことのない人はまずそちらからみてみるという手も。いきなり『有頂天ホテル』をみにいっても、決して損はしないと思いますがね。  話は変わるが、「ホテルJALシティ羽田東京」ってホテルがタイアップして《映画「THE有頂天ホテル」宿泊プラン》というのをやったようだ(限定数に達したため終了)。その説明にこうある。 ホテル内の調度品の数々は映画で実際に利用されている[FRAS]製品が数多く利用されています。 なにいってんだかよくわかんねえよっ。もうちょっとちゃんとした日本語を使いましょうね。...

梅雨明け

 やっと明けたらしいですが暑くてなんもする気がしません。 中国、近畿、東海、関東甲信が梅雨明け 各地で真夏日(asahi.com)  はあはあ。  でもって、上記ニュースはasahi.comの「梅雨特集2005」なるコーナーに配置されておるわけですが、梅雨特集って。2005って。毎年やるのか。やってたのか。あまり特集して盛り上がるってもんでもないと思うがどうか。  でもいろいろ工夫はしているようで、 雨の映画を楽しむ<邦画編>  なんていう記事があったりする。  紹介されているのは『羅生門』(黒澤明監督)、『浮草』(小津安二郎監督)、『人情紙風船』(山中貞雄監督)の3本(DVDパッケージの画像が出ています。そしてなんとAmazonと楽天のアフィリエイトタグがついていたりする。いいのか朝日新聞)。ええと……実にシブいというか「今さら感」がただようというか梅雨の鬱陶しさを増加させるというか雨なんだかフィルムの傷なんだかわかんねえっすよというか、面白いのかもしれないけれど微妙なセレクションでした。  邦画編があるからには洋画編というのもあるわけで、 雨の映画を楽しむ<洋画編>  予想つきまくりの『雨に唄えば』にくわえて『明日に向って撃て』『シェルブールの雨傘』『雨の訪問者』『マグノリア』などを紹介。邦画編に比べればまだ現代というか戦後というか最近の映画って感じがしますな。  邦画担当者は最近のは見てないか、巨匠崇拝がすぎるのではと思われます。「梅雨特集2006」ではもっと娯楽性を重視したセレクションをお願いしたい。...

アラジン

といえば石油ストーブ。ではなくてディズニー映画。 DVDを買ってしまいました。観てしまいました「アラジン(スペシャル・エディション)」。 なにがスペシャルなのかというと、特典映像やら何やらいっぱいついているあたりでしょうか。別にいらないわけだが。 で、「アラジン」。面白かった。子供向けだし話は単純だし予定調和だしどうってことないんだけど、でもよかった。特典映像で、アラジンの母親にまつわるエピソードを全部カットしたことを知ることができたのは興味深かった。やっぱり子供向けだと90分におさめないといけないんだろうな。 ジーニー(ランプの魔神)も面白いんだけど、しかしこの映画は「A Whole New World」のシーンに尽きます。音楽クリップは微妙なんだけど(ピーボ・ブライソンのほう――なんだか谷村新司を思い出させるんだよう)……。 ついでに買ったCD「Disney Meets Jazz」もよかったです。...

スーパーマンよりも……

ちょっと古い話題になってしまいますが。 「スーパーマン」のクリストファー・リーブさん死去(asahi.com : 文化芸能) なんといっても「スーパーマン(Superman, 1978)」[imdb][Amazon]で有名なリーブ氏ですが、私にとっては「ある日どこかで(Somewhere in Time, 1980)」[imdb][Amazon]が一番印象的です。オールタイムベストに必ず入る映画なので。 アマゾンの紹介文では「ファンタジーラブロマンス」となっていますが、まあ確かにそうなんだけど、でもこれはやっぱり正統派SF、タイムトラベルものの映画の白眉といえるのではないでしょうか。そりゃラブでロマンスだしファンタジーなんだけどさ。 若き頃にテレビで観て、思いっきりハマりました。名画座でやってると聞けば何度でも観にいき、ビデオが出ていると聞けばさんざん悩み抜いて買わず(学生でお小遣いがなかったんだよう)、のちにとっても後悔し、旅行でいった香港でサントラ盤のLPを発見すると荷物になるのにもかかわらず買い込み、社会人になってお金が自由になった頃にまたしてもビデオに巡りあいすかさず購入。サントラもCDが出ていたら買い直し、DVDが出たら買ってしまい、なんかもうアホみたいですが、でも好きなんだからしょうがないじゃんかー。いやはや。 機会があればぜひ観てください。って誰に勧めてんだか。...

さんだーばーどー♪

実写版映画が8月7日より全国一斉公開。[official site] うおー。こ、これは。 しかし予告が「日本版」と「あっちのオリジナル」とで微妙に違う。オリジナルはいかにも夏休みの子供向け映画って感じ(子供たち3人の冒険活劇風)だけど、日本版のターゲットは、昔のテレビ版「サンダーバード」にハマったおじさんたち(あるいは最近の再放送を見てハマった若きオタクたち)っぽいよなー。いや、それで正解だと思いますが(笑)。あ、もちろん日本だって子供向けではありますが、それに加えて、ってことね。 しかし昔だと、外国/本国での予告編なんか見ることはできなかったのに、今は便利になりましたなあ。 最近気に入ってる予告編はこれ。もうね、なんか、見る前からストーリーが全部わかっちゃいますし、絶対ここで泣け!というツボも丸わかりですが、しかしかわいいではないか虎たち。...

圧巻のドラム演奏

大型連休ことゴールデンウイークももう終わりなのである。あっという間だ。ああ悲しい。 さて、久しぶりに映画を観てきた。『ドラムライン(DRUMLINE)』★★★★★(2002/米/[imdb])という史上初(たぶん)のマーチングバンド映画だ。監督:チャールズ・ストーンIII世、主演:ニック・キャノン。 映画そのものとしては、ごく普通で、よくあるストーリー。 才能にめぐまれた主人公がいて、天狗になっている。しかし順風満帆とはいかず、いろんな試練が彼を待ち受ける。それらを乗り越えて大団円へ……って感じね。 じゃあ別に目新しくもなくて、どーってことないじゃんと思うかもしれませんが、そんなことはないのであった。...

ついに来た

『スター・ウォーズ トリロジー DVD-BOX』が9月に発売される。発売されてしまう。 おー。 Amazonからメールをもらって知りました。なんでメールをもらえたかというと、今さらビデオでもないし、DVDがあったらちょっとほしいのになあ、でも出てないよなあ。Episode I〜VIが全部揃ってからDVDにするんだろうなあと思ってたんですが、「DVD化されたら教えやがれ」ってのにチェックしてクリックした、んだったそうだそうだ思い出した。今日まですっかり忘れてたが。 9月23日発売開始で、予約受付を開始したよん、というお知らせ。 Episode IVからVIの三部作。Disk 4枚組。 多くのファンからもっともDVD化が期待されていた 『スター・ウォーズ トリロジー』 がいよいよ発売! 『スター・ウォーズ 新たなる希望』(エピソードIV)、『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』(エピソードV)、『スター・ウォーズ ジェダイの帰還』(エピソードVI)と、ボーナスディスクを含む4枚組BOXセット。スタッフ、キャストによる音声解説や、ボーナスディスクの4時間をこえる映像特典など、合計10時間以上の収録特典を予定。 いやー、ほしいかも。 どうしよう……。...

Mystery, Alaska

夜更かししていてたまたまやっていた映画がこれ。『ミステリー、アラスカ』(1999)なんて、どうみたってアラスカで殺人事件かなんかが起こるような話だと思ってしまいますが、アラスカ州ミステリーという町の名前がタイトルになっているだけ。しかもアイスホッケー話だったので、ついつい見入ってしまったとさ。 けっこうよかったです。主演はラッセル・クロウ。脚本にはデイヴィッド・E・ケリー(『アリーmy Love(Ally McBeal)』のひと)が参加してるので当然コメディ。アラスカの片田舎ミステリーではアイスホッケーが唯一の楽しみ。その町のチームがひょんなことからNHL(プロホッケーリーグ)のニューヨーク・レンジャーズと対戦することになってしまい大騒ぎ。大笑いさせつつ、夫婦愛、親子愛、郷土愛、プライド(どこぞの安いテレビドラマのプライドではなくてね)をしみじみと感じさせてくれるエピソードをつむいでいきます。 もともとアイスホッケー映画が好きなのですが、これはいい。日本ではDVDは出ていないようですが、ブエナ・ビスタ(ディズニー系)だしアメリカで発売されたのも去年の12月だし、いずれ日本でも発売されるのではないかと期待してしまいます。最初のほうはちゃんと見れなかったので。 『スラップ・ショット』にしろ『飛べないアヒル』にしろこれにしろ、なんでアイスホッケーはおもしろいんだろうなあ。犬ぞりレース(『スノードッグ』)も面白いんだけど、あれは犬がいいからってのもあるしなあ。 もしかして要するに寒そうなのがいいのか。いやいや、寒いの苦手ですよわたしゃ。...

残念アカデミー

サッカーでばたばたしてたのですっかり失念してしまっていたがアカデミー賞である。初の日本人助演男優賞の期待がかかっていた渡辺謙は賞を逃してしまいました。残念。でもノミネートされただけでもカッコイイではないか。...