August 24, 2004

美しさと強さと

メダルの数としては女子のレスリングなんだろうけど、個人的にはやっぱりこちら。

磨き合い、高め合い 体操男子種目別でメダル獲得の3人(asahi.com : アテネ五輪 : インドア系 : 体操)

まったくもう人の睡眠時間をなんだと思っているのか(笑)。鞍馬(あん馬、ってこう書くんですね。鞍馬は「くらま」でもあるしなあ。でも「あん馬」っていう文字面はなんか嫌い)は見のがしたんですが、昨日(今朝)の平行棒、鉄棒は最後まで見ちまったよ。



鉄棒にハプニングがありました。
ロシアのネモフの点数が悪いと会場が大ブーイング。たしかにダイナミックな演技だったし、大きなミスは見受けられなかった。会場にいた人は納得できなかったかもしれませんな。
でもテレビ中継を観ていると、解説者の小西さん(声が山田五郎に似ている)と実況の刈屋アナ(栄光への架け橋ですっかり有名)がわかりやすく説明してくれるのでした。
審判員だってミスはあるだろうけれど、とりあえず小西・刈屋的には「妥当」だったようです。
まあそれはいいんだけど、とにかくブーイングが終わらない。次が始められない。
最後にはネモフ自身がステージに上がり、「わかったわかったありがとうわかったからもういいから静かにしてね」といって(言ってない言ってない)鎮めたわけです。
これを見て、偉いなあと思いましたよ私は。実況陣も「別の意味での金メダルをあげたい」とか言ってましたね。同感です。「(次に控えている)ハムに失礼です」とも言ってました。ほんとにね。
まあネモフも悔しかったでしょうけど、でもえらい。

しかしネモフも「得点は尊重するが、観客を欺けないことも審判員は理解するべきだ」と採点には納得していなかった。(「体操で異常事態!ブーイングで得点修正」nikkansports.com)

だそうですが。でも得点を修正したのはどうかと思うなあ。それをやったら悔しい人がいっぱいいると思うんだけど。審判がミスしたかもしれないけど、でもそれも含めて実力だと納得してる人たちが気の毒。

関係ないが、あちこち見ていて見つけた、あん馬銅メダルの鹿島選手についての記事から。

股下86センチで体の半分以上が足の鹿島は、世界一美しいといわれる旋回を披露した。小学生時代から1000回の練習で鍛えた美しい演技。(「鹿島、自慢の足がこすった/男子体操」Yahoo!ニュース - 日刊スポーツ)

1000回の旋回っつうのは駄洒落ですか? まさか誤植じゃないよね?

それはさておき。
結果、個々の選手の演技、実況、解説、どれをとってもおもしろかった男子体操。今回もうちょいだった人は、ぜひ4年後にがんばってほしい??自然にそう思ってしまう。


女子レスリングは……あのお父さんが、なあ……。いや、いいんですけどね。人んちの親子関係なんかどうでもいいんですが、しかし、あのパフォーマンスは「嫌いだ嫌いだ嫌いだー!」。やるなら、人の見ていないところで、自分の家のなかでやってほしい。
京子選手のほうはしっかりしてるのになあ。
ルールがわかりづらかったり、いちいち試合止めてビデオでチェックするのが興ざめ(もちろん正確を期することはいいんですが)。柔道みたいな《誰が見てもみとごな一本》で勝負が決まるほうが面白いです。

August 22, 2004

山南さん

やばい、今日の「新選組!」はやばい。泣けた。
山南敬助が切腹する回なんですが、なんか、よかったですよ。愛人・明里との最後の(最後のひとつ前のも)やりとり、効きました。うーん、たまらん。今年の大河ドラマで一番よかった回かも。
上記NHKサイトでは山南特集もあり(笑)。

August 21, 2004

五輪前半戦

Yahoo!スポーツ×スポーツナビ アテネオリンピック特集

開会して1週間。なんだかアテネ五輪はずいぶん調子がいいようです。金メダルが12個だってさ。すごいすごい。


●柔道

なにしろ女子が強い。まあ例のアノ人はアレですが、重量級で金連発だし、7階級中5つが金、1個が銀なんて、もうこの先ないんじゃないですか。トラックかタンクのような(失礼!)女子が泣きじゃくるのも、なかなかかわいらしい。
男子もがんばったんだけど影が薄くなってしまったなあ。井上が残念だったけど、代わりに鈴木がやってくれた。でも「イエーイ」って……。っつうか、男子、北島「チョー気持ちいい」康介といい鈴木「イエーイ」桂治といい、なんか狙ってるのか、それとも天然なのか。「めっちゃ悔しいですぅ金がいいですぅ」を超えようとしているのか。超えなくていいからそんなもん。

●水泳

北島の2冠はたいしたもんですね。直前に世界記録を更新されて、アテネでも銀か金かは微妙だろうと思ってたんだけど、みごとに2つ金。「ちょー気持ちいい」というコメントはどうかと思うが(笑)、大学生だしな。度胸も含めて世界一ということで。
昨夜(今朝未明)の女子200m背泳で中村礼子が銅、女子800m自由形で柴田亜衣が金、っていうのにもびっくり。中村が競技後、寺川綾と抱きあっていたり、柴田が表彰式の国旗掲揚あたりからうるうるしてて退場するときに監督(かな?)と握手して一気に涙ぽろぽろというのもよかったなあ。
そしてぎりぎりでメダルは逃したけど女子200m平泳ぎ4位の田中雅美。彼女の、競技後のインタビューがある意味いちばん感動的だったかも(私が見たなかで)。がっくりきてただろうに、冷静に敗因を分析して真摯に答えていて、えらかったです。おじさん、若い娘さんの涙に弱いのよ。
それにひきかえ、あのインタビュアーはなんですか。なれなれしくタメ口で、いつも同じことしか聞けなくて、無理矢理「日本で応援している人たちに一言」。泳ぎ終わったばっかりなのに、なんで日本にいる連中にまでコメント出さなきゃいけないんだか。あのダメさ加減には呆れる。
ああ、それから水泳の人たちって、なぜかみんな歯並びが悪いように見えるんですが、それはいっちゃいけないことなんでしょうか。報償金とか出たら、それで歯を治すといいと思います。大きなお世話か。

●女子サッカー

うーむ。アメリカの2点目はどうよ。オフサイドじゃないのか? たしかにアメリカのほうが圧倒的に“うまい”。でも、惜しいところもあったのになあ。ファウルやイエローカードの数を見ても、かなりあちらも苛立ってただろうとも思うし。残念。でもよくがんばってました。

●女子バレー

ええとまだ決勝トーナメント進出の可能性は残ってるのかな? 最終戦でケニアに勝って、ギリシャがイタリアに負ければ進めると。日本もギリシャも勝つとセット率とかの争いになるわけですか。微妙。
ビジュアル的にはギリシャがトーナメントに進んでくれたほうが、そりゃあねえ。
昨日の韓国戦の第3セット見てて、ちょっとがっかりだったし。個人的に「東洋のマゾ」と命名する。

●体操

えらかった。下のエントリー参照。

●男子サッカー

弱かった。最後にガーナに勝てたのはよかったけどさあ。期待させすぎ。


つうわけで、全体に女子が強かったですね。ダブル愛ちゃん(卓球福原・庭球杉山)もがんばったし。杉山はダブルスで銅メダルの可能性もまだあるか。
後半戦は野球とソフトと陸上と女子レスリングってところが注目ですかね。がんばれ室伏。決勝は月曜の午前3時ぐらいだ。がんばれ俺。どうする俺。

August 17, 2004

伸身の新月面が描く放物線は栄光への架け橋だっ!

緊張の大一番、動じず高得点 ライバルも「見事だった」(asahi.com : アテネ五輪 : インドア系 : 体操)

途中で寝ちゃいました。起きてればよかった……。

というわけで見たのはお昼頃の再放送。お昼のニュースで金メダルだというのを聞いて、えーそうだったの、と思いながらチャンネルをBSに。ルーマニアの選手が落下したり、アメリカの選手が微妙に崩れたり、やっぱり最後となるとプレッシャーもすごいんだろうなあ。
プレッシャーに弱いのは日本のお家芸だからな(いや、体操はしらんが)、と半信半疑で見ていたら、3人とも文句のつけようのないパフォーマンス。
最後の冨田が終わると、「勝ったー!」実況の声は裏返り、解説の人(小西裕之・ソウル五輪銅メダリスト)は涙で声が出ず(「小西さんの目から大粒の涙がこぼれ落ちました」という実況つき)、見てるこっちもちょっとうるうるしてしまった。感動の強制はうんざりだけど、ああいう実況放送はいいね。正しいスポーツ中継だと思う。

日本のすばらしい演技を見て、アメリカやルーマニアの選手が拍手してたのもよかった。きっと世界のトップレベルの人たちだけがわかる、指の先1ミリぐらいの微妙なすごさっていうのもあったんだろうな。素人が見てても充分すごかったわけだが。

いやあ、よかったよかった。

August 16, 2004

2-3

ああねむい。見ちゃいましたよイタリア戦。むなしかったですよ。

男子サッカー日本、イタリアに敗れ1次リーグ敗退(asahi.com)

ふー。
いや、まあイタリアが強いことはわかってたんですがね。なにしろ死のグループですから、決勝トーナメントにあがるのは相当がんばって、かつ運がないと難しいだろうし(なんであんなに36年ぶりのメダルとか煽ってたんだか謎だ。その一方では谷間の世代とかいってたのに)。でも、できれば引き分けて、最終戦まで引っ張ってほしかった。睡眠時間削ったんだから、それくらい望んでもバチは当たるまい。当たるかもしれないが。
選手はがんばってたと思いますけど。あ、初戦の那須君はちょっとアレだが……。OAのGK曽ヶ端とDFの連携もちょっとアレだったけど……。って俺みたいな素人に突っ込まれてちゃダメじゃんか。
阿部のFKは芸術的だったなあ。あれは美しかった。
後半、GKとほぼ1対1になりかけたところとか、惜しいところけっこうあったのになあ。残念。

blast 

という、ええとこれはなんというんだろう、コンサート? ミュージカル? ダンス? とにかく"Performing Arts"ですね、そういうものがあるんです。日本語だと『ブラスト!』と「!」マークがついてます。どんなものかというと、オーチャードホールの公式サイト(出演者石川直のインタビューや、幕間の“地獄のメリーゴーランド”などのMovieもあります)を見て回るとだいたいわかるんですが、要するに、管楽器と打楽器とダンス。踊りまくりはねまくる吹奏楽。
2001年にはトニー賞の「最優秀スペシャル・シアトリカル・イベント賞」を受賞し、昨年はじめて来日公演を行い大成功を収めた、というわけ。
5月に『ドラムライン』という映画をみにいったんですが(おお、もうすぐDVDが発売されるではないか!)、予告編でこの『ブラスト!』公演が紹介されておりまして、こりゃみるしかないとチケットの予約に走ったのでした。嘘です走ってませんインターネットで予約しました。


去年来てたなんてことはまったく知らなかったんですが、いざ行くことになると周囲には、去年行って今年は初日に行くって人もいれば、偶然私の行く次の週に行くという人もいたりして、なんか気づかないうちに流行っているようでした。

で、ようやく当日。
オーチャードホール入り口には開場時間前なのに長蛇の列。え、なんで? 指定席なのに。こちらはBunkamuraをうろうろして開演15分前ぐらいに入場。でもまあ早く入りたい気持ちもわかる、と終わったあとには思いましたが。
客層は比較的若め。でも家族連れや初老夫婦なんかもいてバラエティに富んでいました。カジュアルな感じだけど、でも穴あきジーパンにTシャツ、首にタオルっていうのはどうかと思った(そういう人がいたんです)。

公演はすばらしいの一言。演奏がすごいのはもちろんのことですが、それと同時にダンスしたりステップしたり、その確実さたるや。まるでアンドロイドがやってるんじゃないかと思うくらい(でも一度、ひとりバトンを落としてくれたので安心した。どうやら人間らしいぞ。

日本人パフォーマー石川直と白人男性のドラムのかけあい(バトル)はまさしく『ドラムライン』。テーマは照明とセット、小道具によって色分けされ、曲目ごとに雰囲気をかえていて飽きさせない。演出の勝利ですね。

9月には東京で追加公演があるそうです(9/8〜12、9/14〜15)。大阪公演(8/25〜9/5)もまだチケットが残ってるのかもしれない。
観て、聴いて、感じて、損はないと思いますです。
子供に見せると、ドラム買えって言われるかもしれません(笑)。あるいはトランペットかチューバか。

しかし隣の席の女子二人組はずーっと「かっこいー」「惚れたー」「でしょでしょー」(ひとりは二回目らしい)ばっかり言ってたなあ。盛り上がるのはいいが、「惚れたー」っていうのはちょっと頭悪っぽいと思いました。

遠隔地にお住まいのかたはDVDで感動するという手もあります。

【参考リンク】
「ブラスト!」を体験してきたかたの感想など。
http://bariton.cocolog-nifty.com/shiprock/2004/07/blast.html
http://g-crest.way-nifty.com/blog/2004/08/blast.html
http://gemini.way-nifty.com/dressup/2004/07/post_26.html
http://www.tongariyama.jp/weblog/2004/08/post_8.html

August 15, 2004

五輪ピック

子供の頃、なんでオリンピックなのに「おりん」じゃなくて「ごりん」って言うんだろうと思ってましたよね皆さん。オレだけですか。ちぇっ。

女子サッカーがナイジェリアに負け(決勝トーナメントには行けそうですが、2位だとドイツと当たる可能性も充分にありますです。3位でもアメリカだし。1位になるにはスウェーデンとナイジェリアのどっちをどの程度応援したらいいんだかよくわからん。とほほ)、ソフトボールがオーストラリアに負け、バレーボールも女子バスケットボールもブラジルに負けたわけであります。
おめでたかったのは柔道の金メダルぐらいか。野村の3連覇はすごいなあ。例のあの人も順当に金でした。五輪後の露出が今から頭痛。
いちいち記事にリンクするのもかったるいので、asahi.comのアテネ五輪特集のページあたりからどうぞ。

そして一夜明けて15日。ソフトボールは台湾に勝ち(やっぱり初戦はかたくなってたんですかね)、野球はイタリアにコールド勝ち、女子テニス杉山は2回戦、女子卓球福原は3回戦へと駒を進めました。さあ次は男子サッカーのイタリア戦だあ。

August 13, 2004

パラグアイ強い

女子サッカーに続いて、男子サッカーも開会式にさきがけて開幕のアテネ五輪。初戦の相手はパラグアイ。

男子サッカー、日本がパラグアイに3−4で敗れる(asahi.com : アテネ五輪 : 日本のニュース)

あちゃあ……。パラグアイつよいです。強かったけど……でもなあ、もうちょっとなんとかできそうだった気がするぞ。最初のクリアミスからの失点でみんな浮き足立っちゃったような。
ううむ……。
でもまああと2つ勝てば、なんとか、ねえ? って2つ勝てるのかよ。(同じアジア代表の)イラクが(同じヨーロッパ代表の)ポルトガルに4-2で勝てたんだから、日本もイタリアに……勝て……るといいなあ。

やっぱり男子も「なでしこジャパン」みたいな愛称が必要か。「なめたけジャパン」とか「なたでここジャパン」とか。なせばなるジャパン!

August 12, 2004

なでしこジャパン

っていう愛称はいかがなものかと思わないでもない。ドクダミジャパンのほうが強そうだし、オニユリジャパンのほうが妖しげだ。
が、ともあれ、

女子サッカー、日本がスウェーデン下し五輪初勝利(asahi.com : スポーツ)

ですよ。よかったよかった。ほんとうはあと1点か2点ぐらいとれてたんじゃないかという気がしましたけど。相手は世界ランキング4位だから、勝てただけでラッキーというふうに考えたほうが健康的なんだろうか。いやー、でもせっかくだったらガツガツ点を取って調子に乗っちゃうほうが、今後の展開としてはいいよなあ。ドイツとは決勝まであたりませんように。なにしろ中国とやって8-0だもの。強すぎます。

しかしひさしぶりにブーイングのないサッカーでした(笑)。

August 08, 2004

祝優勝

一時はどうなることかと思ったアジアカップでしたが、きっちり勝って優勝を決めてくれました。相変わらずあちら側よりのジャッジでしたが(まあ決勝は文字通りのアウェイだからなあ)、レッドカードもでなかったし、まあいいか。

中田浩決勝弾!日本3−1連覇/アジア杯(日刊スポーツ)
日本が3−1で中国破り、3度目のV アジア杯サッカー(asahi.com)

オリンピック代表もぜひがんばってほしいもんです……。とはいえ、どこも強そうだなあ。

August 02, 2004

すごい人たち

日本、PK戦制し準決勝進出 サッカー・アジア杯(asahi.com : スポーツ)
川口で4強!日本大逆転PK戦/アジア杯(日刊スポーツ)

すごいよ川口。やっぱ守護神だよ。テレビで観てましたが、こりゃもうダメだろうと思ってましたよ。ピッチの状態が悪いとはいえ、すでに2つ外して、向こうは1入れてるわけですからね。3つずつ終えた時点で1-3、のこりは2つ。まさか2つとも止めるとは。そしてついに3-3のサドンデス。中沢が外してまたしても「もうダメだよね」ムードが漂ったわけだが、これまた、ねえ。
川口、いい顔してたなあ。悲壮感がなくて。

 雑音は聞こえず、ボールとキッカーしか見えなかった。川口に迷いはなかった。PK戦に突入して4人目。ヨルダンに決められると、その時点で日本の敗退が決まる。「自分の間合いだ。自分のタイミングだ」。それだけを考えた。キックとともに右に跳んだ。ボールが、上の方に飛んできた。とっさに左手を伸ばした。指先にはじかれたボールがバーに当たって目の前にこぼれた。それまで3本連続で決められたうっぷんを晴らすかのように吠(ほ)えた。(日刊スポーツ)

もうね、今年のサッカーで一番感動したのはこのPK戦じゃないですかね。いやあと準決勝と決勝(または三位決定戦)もありますが。アテネもありますがッ。
翌朝の様子はこのあたり(日々是亜洲杯2004)でも読めます。川口、いいやつ……。

さて、すごいといえばイチロー。

イチロー、3度目の月間50安打 エンゼルス戦で本塁打

地味なんだけど、すごいなやっぱり。