July 03, 2005

スクラップブック

 新聞を片づけていて見つけた、ひどいネタ。というかおいしいネタ。もったいないのでスクラップ帳がわりに記録しておく。

保護者の「無理難題」 《朝日新聞 2005/6/26 (第3社会面)ニュースに迫る》

 保護者の「無理難題」が学校にとって大きな問題になってきた。「子どもより保護者の対応に困っています」「一部の人とはいえ、要望の中身があまりに理不尽」「意見の伝え方が常識を超えている」と先生は話す。深刻さに加えて需要もあるため、対応策を紹介する本が次々と出版されている。初の実態調査結果も今月、学会で発表された。(リードより)

 というような記事で、ようするに非常識な親がどういう非常識な要求を学校や教師にしているのかということを紹介している。1面の半分近くをしめる、けっこう大きな記事。全文を記録しても仕方ないのでやめておくが、小野田正利・大阪大学教授(教育学)による「学校の保護者対応」調査によって明らかにされた事例が興味深い。対象は全部で888の関西の小中高校と幼稚園の校長、園長、教頭ら507人。記事の中で別表になっているのでそれだけとっておこう。


【小学校】
  • 「私学受験の勉強のため1カ月休ませてほしい」
  • 学校からの給食費などの徴収金催促に「そんなにお金のことを言うならもう学校に行かせない」。
  • 校外学習中のすり傷を消毒し、学校に連れ帰ったら「なぜ医者に連れて行かなかったのか」と苦情。

【中学校】

  • 「(任意の)検定試験に合わせ学校行事の日程を変えてほしい」
  • 教師の罷免要求の署名運動を自分の子どもを使い校内でさせる。
  • 校内でけがした生徒の通学用タクシー代を請求。
  • 「家で風呂に入らない。入るよう言ってほしい」
  • 担任発表後「あの先生は気に入らない。変えてくれ」。
  • 授業中に読んでいたマンガを取り上げたら、「すぐに返してやれ」と来校。

【高校】

  • 欠席数が規定を超えているのに、進級・卒業を要求。
  • 原級留置(留年)に納得せず、議員、教委に言いつける。

 いやー、すごいすごい。ここまでくると感心してしまいます。すごいよ親。

 なんなんだろうなあ。まあ教師や学校が完璧でないことは確かなんだけどね。教育の現場も相当ヤバいことにはなっているんだろうと思う。
 だけど、この親たちもすげえよ。半端じゃないよ。かなりヤバいよ。いい勝負だよ。そんなことで勝負してどうするのか。

 たとえば生徒が学校で怪我をした時の対応なんかは、この調査結果に出ている短いエピソードからだけでは判断がむずかしい。
 しかしそれ以外は、ねえ……。

 もう、どれもこれも失笑してしまうぐらいではありますが(そういうのを選んでるんだろうし)、給食費を払わない親、これがどうにも信じがたいのだ。自分の子供に給食を与えたくない、というのであればわかる。あるいは、あらゆる義務教育において、税金で負担している以外に親から負担金を出させることはいかん、という主張があるならわかる。わかるっていうか、まあそういう社会をつくってくれたまえ。
 しかしいま現在の法律において、親が子供に小中学校の教育をうけさせるのは「義務」であり、それをまっとうさせられないならば親としての資格がないといわれても仕方がない。
 そもそも、そんなしっかりした主義主張があるわけではなく、単に「金? ねえよそんなの? つうかなんで俺らが払うわけ?」みたいな、暇と金があればパチンコに行って、車に(なぜか自家用車は所有しているんだよな)乳児を放置して死なせるぐらいの程度の低い親でしかないのだろう。
 そういう馬鹿は親になるなよ頼むから。

 風呂に入れと言ってくれだ? 何を考えているのか。そういう場所じゃないだろ学校は。歯を磨けとか風呂に入れとか糞をしたらケツを拭けとかは、家庭で教えることだろう。そんなこともできない人間は親になるなよ頼むから。

 授業中にマンガを読んでて取り上げられただ? 当たり前だろうが。生徒がマンガを持ち込んで取り上げられるのは、そりゃまあよくあることだ。教師がそれを焼き捨てないあたり、心が広いですねえと(自分のしたことは棚に上げて)思う。
 放課後よびだされ、漫画雑誌の角の堅いところで頭をガツンと叩かれて返してもらえればラッキー、もしかすると戻ってこないかもしれない。そんなスリルがまたいい(わきゃないか)。しかしそんなことがあったとしても、親は出てこないだろ。わざわざ学校に来て「返してやってくれ」なんて言うか?(取り上げられた生徒が親に言ったんだろうが、そのときにどう納得して学校へ来ようと思えたのか、きいてみたい、是非)
 そういう非常識な人間は親になっちゃいかん。絶対にいかん。

 ところがどっこい、そういう馬鹿アホ間抜けが親になることを阻止する法律は、日本にはない。きっと外国にもない。
 そして、馬鹿親率が上がれば、馬鹿子供が増え、必然的に社会にも馬鹿があふれるのである。にっぽんのみらい、ばんざい。

投稿者 percent : July 3, 2005 11:41 AM | トラックバック (0)
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コメント
まあ気楽にコメントしてくれたまえ。もうしわけないが、スパムが多すぎなのでコメントは管理者の承認後、掲載される。まあ気長に待ってくれたまえ。









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