安野モヨコ『監督不行届』(祥伝社)
安野モヨコといえば『美人画報』の人である(それしか読んだことないけど)。そして庵野秀明といえば『新世紀エヴァンゲリオン』の人である(それしか見たことないけど)。最近では綺麗なアイリッシュセッターをつれて散歩していて駐車してある車に興味を惹かれてしまい、じっと車を見続けるというややあやしげな人であったりもする(参考:日産:TIIDA BLOG:庵野秀明さん、ティーダに釘付け)。
そんな有名な(しかもお金持ちの?)ふたりが結婚したら、どんな生活になるのか。1960年生まれの《オタクの教祖》と、1971年生まれの《マンガ界のクイーン》の夫婦生活を赤裸々に描いたエッセイコミック。2005年2月15日初版発行、同2月25日第2刷発行、本体価格800円。でもね、いちおう冒頭に書いてある。あのお約束が。
※このマンガはフィクションであり、実在の人物・団体とは関係ありません。
って。そんなわけあるかい!
しかしおかしい。結局、よりパワーの強いほうが、弱いものを引きずり込むわけだな。薄いほうへはけっして行かない。薄かったころにはけっして戻れない。不可逆性っていうんだっけ。巻末にはしっかり「用語解説」「庵野監督インタビュー」もついている。愛(と諦観)にあふれる一冊。
興味を持った人は、祥伝社サイトの特集ページで「第壱話」と「第弐話」が読めます。
すでに読んだかたは、監督サイトには正誤表があったりします。丁寧だなあ(笑)。