「楽書き」「電園地帯」……子どもの苦手な漢字くっきり(asahi.com : 教育・入試 : 教育ニュース)
南セントレアに忙殺されて(なんじゃそりゃ)忘れてた。1月27日のニュース。
文部科学省の研究所が、
全国の53校の約1万5000人の子どもを対象に、小学校で学ぶ1006の漢字すべてについて各学年ごとに身につけたかどうかを調べた。
んだそうです。
そしたら、
全学年を平均した正答率は、読みが89%で、書きは72%。ただ、学年が進むにつれて習得状況が低下する傾向が示され、小6で学ぶ漢字では正答率が80%に達した字は全体のわずか16%だった。
でありましたとさ。なんかわかりにくいな。乱暴に要約すると、まあ読み書きそのものはそんなに悪くなってないけど音読み訓読みの区別がついてなかったり同音の字で間違えたりしてますよ、ということだ。
しかし、小学生の漢字能力が落ちているとして(記事中には《全体としては漢字の読み書きの力は落ちていない。》とあるわけだが……しかしじゃあこの記事の意図はなんなのだろう。小学生の珍回答を笑うため?)、それをなんとかしようと思うのならば、少なくとも読みについては、テストを繰り返すより遥かに手っ取り早い方法がある。本を読ませりゃいいのだ。総ルビならいうことなし。こういう漢字の組み合わせのときはこう読む、というのは、要するに語彙数の問題だから、本を読んでいれば自然と身につく。
最近の子供は本を読まない、とこのところずーっと言われてる気がするけど、実際のところはどうなんだろう。読んだとしてもルビがついてないから、雰囲気で読んでしまっているのかも(そういうことができるのが日本語というか漢字のすごいところですが)。そしてそういう勝手な読みは、けっこういつまでも頭の中に残ってしまうんだよな。わたしゃシャーロック・ホームズの相棒を、小学校低学年のころは「ワストン」だと思い込んでたよ。そののち「ワトスン」だと認識できたので頭の中を修正できたんだけど、どこか違和感がぬぐえなかったりして。
本が読めない(読むのが嫌いな)子供にはどうしたらいいか。
うーん、おとなになったら恥をかくよ、と言うしかないか。サッカー選手になるから国語はどうでもいい野球選手になるから漢字はどうでもいいとか言ったら「あのな、契約書は日本語だぜ漢字がいっぱいだぜ」と説得するか。
「外国に行くもん」
「そしたら英語やスペイン語やイタリア語は勉強するってことか」
「イタリア人みたいにイタリア語がしゃべれれば、漢字はいらないじゃん」
「イタリア語を勉強するときの辞書には漢字満載ですぜ少年」
だけどね、1冊おもしろい本を与えてあげれば、もうそこから先はほっといてもどんどん読みますわな普通。ワタシの場合は偕成社から出ていた子供向けの「シャーロック・ホームズ」シリーズでした(なぜか「怪盗ルパン」シリーズはポプラ社のだった)。
がっこのセンセたちは、漢字の読み書きテストもいいけど、おもしろい本を子供たちに紹介してあげるのが先だと思います。文部科学省も、子供におもしろい本を勧めることのできる教師を評価してあげるように。
勉強とスポーツは両立できなくても、読書とスポーツ、読書と遊びは両立できると思うよ。