February 09, 2005

プロフェッショナルX

そんな今日の(昨日の)『プロジェクトX』(NHK)。こういうのをやってくれちゃうから、受信料支払い拒否までは踏み切れないんだよなあ(そうですこう見えてちゃんと払っているのです)(どう見えてるのだ?)。

今日のテーマは、「地下鉄サリン 救急医療チーム 最後の決断」。10年前の地下鉄サリン事件が怒った時、もよりの総合病院であった聖路加国際病院がどのように運び込まれる患者たちに対応したか、というものでした。
こういう話、弱いのよ俺。


あの、あちこちで顔を出し、本を出してはベストセラー、講演すれば満員御礼(知らないけどきっとそうでしょう)なじいさん(失礼!)、10年前でもすでに81歳よ。ふつう働いてないだろその年で。あー、わけわかんない政治家とかは現役かあ。
彼が院長を勤める大病院、廊下や礼拝堂にもいざというとき治療ができるように酸素のコンセント(っていうんですか)が配備されている。まあそんなものが必要にならないことが一番なんですが、たまたまこの時は役に立ってしまった。
じいさん(またまた失礼)の先見の明というか戦争体験がものを言ったわけですね。そしてこのじじい(失礼ってば失礼!)のえらいところは、80歳をこえた老齢にもかかわらず“現場がわかってて、さらにその対処法もわかり、決断を下す力もある”というところ。尋常じゃないということがわかるやいなや、その日の外来診療をすべて中止してサリン被害者に対応することを決めたわけですよ。
そしてそのじいさん(しつ……もういいか)に救急医療を託されていたのが、当時まだ30歳そこそこだった人。中毒の原因がわからないんじゃ投薬のしようもない。もしかして、という可能性にかけてサリンに効く薬の投与を決めるんですが……ふつう決められんでしょう。俺がその立場だったらプレッシャーのあまり吐きまくってたと思う。こわくて手が震えたと思う。
なにしろ最近の事件だから記録もじゅうぶん保存されており、再現フィルムより実際の記録映像のほうが多いぐらいで臨場感ありまくり。

さらには、休日だった看護婦さんがニュースをみるや5分で支度して職場に戻ったとかね(どうせ予定もなかったんだろとか言うなよ、そこ)。最後の客が駅を出るまでそこにとどまり、実際に被害に遭った地下鉄の駅員さんとかね――駅員さんは今回の準主役というか医療の助けられ役(ある意味実験台か!?)だったので大きく取り上げられてましたが。
いろんなところに、プロフェッショナルってのはいるんですな。
そういうことがわかるのはすごくうれしい。もちろん世間にはダメ院長、アホ医師、バカ看護師、タコ駅員、たくさんたくさんいることでしょうよ。そういう連中はきびしくチェックしていかないと、医学の進歩も交通機関の安全もサービスの向上もない。だけど、ちゃんとやってる人はちゃんと評価してあげたいなあと思いましたとさ。

受信料払ってる人も払ってない人も、明日の(今日の)夜中過ぎ、0時15分から再放送をやります。見る価値、あると思うぞ。

投稿者 percent : February 9, 2005 12:57 AM | トラックバック (0)
コメント

見てましたよ。ああいう良い病院の近くに住みたいもんです。

Posted by: こたま : February 10, 2005 08:11 AM

なんかねー、「ER」じゃないですけど、ドキドキですよねえ。
いやあんな酷い事件には巻き込まれたくないですけど。
というか、たかが宗教のために(という意味ではオウムだろうがイスラムテロだろうが十字軍だろうがオレ的には同じ)他人を殺してんじゃねえよ、って感じです。
東京大空襲を体験した日野原じいさんの〈どこもかしこも病室になりうるほどの大きな被害の可能性があるのじゃよ〉発想はすごいですし、自然災害ではもちろん重要になってくるわけですが、戦争や人為的な災害がなければ必要となる状況はぐんと減るわけですし。

Posted by: ぱと : February 10, 2005 03:59 PM
まあ気楽にコメントしてくれたまえ









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