人名用漢字追加 「苺ちゃん」「牙君」などOKに(asahi.com : 社会)
(見直し案PDFは法務省サイトで見ることができます。該当ページ)
名前に使うことができるのは常用漢字と人名用漢字、あわせて約2200字なのだが、そこに600字近くを追加しようという案が出ている。
まあトンデモな名前は今でも充分すぎるほどありますからねえ、多少漢字が増えたって、《個性的でしょと思ってつけました。でも学校に入ってみたら似たような名前がいっぱい》《絶対に一度では読めないステキな名前。だけど一生「いえ、○○と書いて××と読みますと訂正してばかり》というような名前がますます増えるばかりだと思いますけど。
まあ他人の名前だし名付けだしどうでもいい。
それより笑ってしまったのが、
今回は人名にふさわしいかどうかの基準で判断せず、漢字の使用頻度や平易さで選んだため、「糞」「呪」「屍」「癌」などと、名前になじまない字も多数含まれている。
そりゃあなじまんわなあ。癌太郎。呪子。
しかし最近の親は普通に「○郎」「×子」なんてネーミングはしませんからね。油断はできない。「蹴人」と書いて「シュート」なんてえのも何千人と産まれそうです。
子どもの人権上、問題がありそうな字を除外することも検討した。しかし、常用漢字にある「殺」「狂」「汚」などは現在も使えることや、「『不死』『癌克服』など他の字との組み合わせで意味が変わることもある」などの意見もあり、親の常識にゆだねることにした。その結果、「淫、怨、怯、厭、妾、垢、廓、骸」などマイナスイメージが強い字も含まれている。
親の常識……それが一番怖いんですが。不死がいくら《他の字との組み合わせで意味が変わ》ったって不死子ってつける親はヤバいでしょう(実在してたらごめんよ不死子ちゃん)。
漢字の規制がなくなるのはいいんだけど、漢字の意味を知らないまま単に音だけのために使ったり、めちゃくちゃな読み(読みかたは自由なんだそうですよ。「太郎」と書いて「いちろう」と読ませても可)にしたりするのはなんとかしたほうがいいと思う。要するに親の教養が問われるっちゅうことですが。
そういう相談窓口が市役所にあってもいいかもね。定年退職した国語や漢文の教師なんかをおいておくと。昔だったらお寺の坊さんがそういう役割だったんでしょうね。ご隠居とか。
でも最近の坊さんも受け狙いな名前を付けるそうだからなあ。
いずれにせよ、とんでもない名前をつけられてしまった子供が改名したくなったとき、その手続きが簡単にできるようにもしてあげてほしい。
まあ馴れちゃってれば恥ずかしいと思わないかもしれないけれど。
【追記】
上記asahi.comの記事に、
また、一字種一字体の原則も改め、「榮(栄は既存)」「遥(遥)」「凉(涼)」など29組の異体字も認めた。
とあるが、「遥(遥)」は同じ字に見えるんですが。もしかして「遙」と「遥」ですかね。誤植?
それにしても、法務省のPDFを見ると壮観ですなあ。
記事に出ていたもの以外にも香ばしい字(名前に使ってたら、と想像するとですが)がいっぱい。俺とか腫とか腎とか塵とか汝とか牢とか甥とか姪とか酎とか挨拶とか(両方とも!)、楽しすぎる。江戸っ子が「光(ひかる)」ってつけようとしたら「叱(しかる)」になったりして。
わしらが子供の頃は、「ルミ」ちゃんだって「おばあさんになったとき
どうか」てな具合でしたが。平凡な名前を見かけるとなぜかホッとして
しまう今日この頃です。
ようするに漢字(一字)の意味とかさ、もうどうでもいいのよきっと。
「名前負け」という言葉もいまやあってなきものと思われ。夜露死苦!
柿ピー先生、早々にコメントありがとございます。
読売がコメントしてるんで、別アーティクルで記事を追加しておきました。
私個人としては、まあ読めなければ日常生活は不便だし、独創的・個性的と思い込んでるものほどアイタタタというケースがあるということさえ認識しておれば、なんでもいいかとも思うんですが、ただ、無理矢理な、とんちクイズみたいな、「灰」と書いて「アッシュ」とか「グレイ」とかみたいな意訳系は勘弁ですね。
古くは森鴎外(鴎外の正字のオウ[區鳥]も見直し案に入ってますな。鴨も)の子供の名前など変わった命名もあったわけですが、洋行帰りとか変わり者とか芸能人とか、全体から見れば僅かだったわけです。
それを一般人がまねっこしたって、気恥ずかしいよなあとか思っちゃいます。
名前にもはやりすたりはあるし、また一回りして昔の名前がはやったりすることもあるかもしれませんけど、あんまり無茶な名前がはやるのはなあ……。
そんなことを思う私はもう年寄りなのでしょうか。いやまちがいなくそうなんだろうけどさ。